• 本

Google SEOのメディア論 検索エンジン・アルゴリズムの変容を追う

出版社名 青弓社
出版年月 2025年3月
ISBNコード 978-4-7872-3554-1
4-7872-3554-0
税込価格 3,300円
頁数・縦 364P 19cm

商品内容

要旨

検索エンジン・Googleというメディアはどのように日常化し、介在が意識されないインフラへ変容したのか。1990年代から2020年までのSEO=検索エンジン最適化をめぐる言説の歴史を分析し、デジタル・プラットフォームの権力構造を捉え直す試み。

目次

第1章 検索エンジンの日常化を問う
第2章 プラットフォームとは何か
第3章 検索エンジン・アルゴリズムの確立―SEO前史(一九九三‐二〇〇五年)
第4章 SEOによるアルゴリズム変容の全体像―二〇〇六年から二〇年までの通時的分析
第5章 並列するSEO―複数検索エンジンへの対応(二〇〇六‐一〇年)
第6章 中心化するSEO―グーグルによる秩序化(二〇一一‐一四年)
第7章 脱中心化するSEO―モバイルによる秩序の揺らぎ(二〇一五‐二〇年)
第8章 検索エンジン・アルゴリズムの「権力」を問い直す

出版社・メーカーコメント

検索エンジン・グーグルというメディアはどのように日常化し、その介在が意識されないインフラへと変容したのか。現代のデジタル・プラットフォームの権力構造を再考する書。検索結果のランキング、すなわちキーワードに対するウェブページの並び順は、「アルゴリズム」によって決められている。このアルゴリズムは「ブラックボックス」だと表象され批判の対象にされてきた。しかしこの「ブラックボックス」とは一体何を指し示しているのか、そしてその批判に通底する「プラットフォーム悪者説」ははたして妥当なのか。本書では、グーグルのランキング・アルゴリズムがどのように変容してきたのか、ウェブの「送り手」の語りと、それに対するグーグルの反応に着目してその過程を明らかにする。具体的には、1990年代から2020年までのSEO(検索エンジン最適化)を中心とした送り手の活動における言説の歴史を分析することで、アルゴリズムを構築する様々なアクターとその権力構造を検証する。デジタル・プラットフォームの設計・運営に実務家として携わった著者が、インフラ化した検索エンジンの歴史的・社会的な構築のプロセスを、メディア論の視座から学際的に捉えなおす刺激的な試み。

著者紹介

宇田川 敦史 (ウダガワ アツシ)  
1977年、東京都生まれ。武蔵大学社会学部メディア社会学科准教授。東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了。博士(学際情報学)。京都大学総合人間学部卒。複数のIT企業でウェブ開発、デジタル・マーケティング、SEO、UXデザインなどに従事したのち現職。専攻はメディア論、メディア・リテラシー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)