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コンクール文化論 競技としての芸術・表現活動を問う

出版社名 青弓社
出版年月 2024年1月
ISBNコード 978-4-7872-7461-8
4-7872-7461-9
税込価格 2,640円
頁数・縦 247P 19cm

商品内容

要旨

音楽やダンスの事例を豊富に紹介しながら、パフォーミングアーツを競い合うことの多様性と共通点、魅力やダイナミズム、問題点を浮き彫りにする。コンクールという場で創造される表現の可能性、そこに生じる演者のキャリアや挫折、そして社会的な意義を多面的に描き出す。

目次

序章 なぜパフォーミングアーツを競い合うのか
第1章 エンターテインメントとしての国際音楽コンクール―第十八回ショパン国際ピアノ・コンクールのウェブ配信をめぐって
第2章 オーディション番組の生存と越境
第3章 対戦競技化するダンススポーツ―スポーツ化と芸術化のあわい
第4章 ポールスポーツ大会による規格化とポールダンスの実践―ポールダンスの行方を決めるのは大会なのか、ダンサーなのか
第5章 秋田県の地元一曲民謡大会にあつまる人たち―趣味になった民謡が生み出し支える場
第6章 発熱するコンクール―バリの伝統音楽グンデル・ワヤンの事例から
第7章 海を渡って琉球古典芸能コンクールに参加すること―ハワイの沖縄系人を事例に
第8章 学校とコンクール―競い合いのなかで何を学ぶのか
第9章 「バレエ大国」ニッポン―発表会文化の連続性として

出版社・メーカーコメント

私たちは音楽を演奏し、ダンスを踊り、それら表現を見ることで日々の彩りを豊かにし、ときに癒やされ、励まされもしている。本来、優劣をつける必要がないにもかかわらず、人はなぜコンクールの場を設けて、芸術やパフォーマンスで競い合うのか。ショパンコンクールからK−POPのオーディション番組、ダンススポーツ、民謡、伝統音楽、古典芸能、そして学校のコンクール、バレエ教室の発表まで、多種多様なコンクールの事例を紹介して、パフォーミングアーツを競い合うことの多様性と共通点、魅力やダイナミズム、問題点を浮き彫りにする。演者や表現者が認められるべく努力し、審査員が真剣な眼差しを向け、観客が歓声を上げ、称賛を送る−−コンクールという場で創造される表現の可能性、そこに生じる演者のキャリアや挫折、そして社会的な意義に多面的に迫るユニークな論考集。

著者紹介

宮入 恭平 (ミヤイリ キョウヘイ)  
立教大学ほか非常勤講師。専攻は社会学、ポピュラー文化研究、カルチュラル・スタディーズ
増野 亜子 (マシノ アコ)  
東京藝術大学・明治大学・国立音楽大学ほか非常勤講師。専攻は民族音楽学、音楽人類学
神保 夏子 (ジンボウ ナツコ)  
日本学術振興会特別研究員RPD(東京大学)東京藝術大学ほか非常勤講師。専攻は演奏文化史、近代フランス音楽史
小塩 さとみ (オシオ サトミ)  
宮城教育大学教授。専攻は音楽学(民族音楽学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)