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サドのエクリチュールと哲学、そして身体

出版社名 水声社
出版年月 2016年11月
ISBNコード 978-4-8010-0203-6
4-8010-0203-X
税込価格 4,400円
頁数・縦 273P 22cm

商品内容

要旨

サドは歴史に翻弄されただけではない。サドの身体は歴史を横切り、それを手玉に取ったのだ。この猥褻な聖侯爵は、その作品とその実在を通して、我々に一つの哲学的難問を突きつけたのである!シュルレアリスムによって賞揚され、精神医学によって診断され、逸話によって引き回されたサドは、はたして一八世紀のサドだったのか?理性によって秩序が編制された啓蒙の時代に、同時代の文芸・思想を捻じ曲げるようにして「道徳」を、そして「自然」を暴力的に書き綴った彼の戦略と射程を見極める。

目次

第1章 美徳を巡る命題(近代と美徳
試練を受ける美徳
ジュスティーヌ・ジュリエット物語)
第2章 サドのエクリチュール(言葉の役割
人称
閉鎖空間と抜け穴―語られるものと語られないもの)
第3章 サドの哲学(スピノザと機械論的唯物論
政治と宗教
サン・フォンと至高残存
ピウス六世の唯物論
『新ジュスティーヌ』と自然への反抗
魔女と予兆)
第4章 エクリチュールと身体(快感を得ること、痛みを感じること
身体の痙攣
言葉と身体)

著者紹介

鈴木 球子 (スズキ タマコ)  
1979年、愛知県豊橋市に生まれる。パリ第四大学(ソルボンヌ)博士課程修了。博士(文学)。専攻は、フランス文学・哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)