或る傍観者の記録 「わだつみ」現場の証言
出版社名 | 東京新聞 |
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出版年月 | 2015年4月 |
ISBNコード |
978-4-8083-1000-4
(4-8083-1000-7) |
税込価格 | 1,100円 |
頁数・縦 | 222P 18cm |
商品内容
要旨 |
絶対国防圏の西の果て、インド洋アンダマン海のカーニコバル島。日本軍政下の島が連合国軍の容赦ない攻撃にさらされる中、島民による「スパイ事件」が持ち上がる。苛酷な取り調べの末、処刑される島民たち。さらに陸軍司令部からインド人医師の妻子4人の殺害命令が出された時、無辜の命を救うため一人の大尉が立ちあがった。『きけわだつみのこえ』で知られる木村久夫の上官・鷲見豊三郎が「戦争犯罪の真実」を明かす、知られざる物語。 |
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目次 |
重禁錮10年 俺のどこが悪かったんだ |
おすすめコメント
陸軍大尉だった鷲見豊三郎は、戦時中、日本軍占領下のインド洋の小島カ−ニコバル島で海軍指揮下の民政部に所属。「きけ わだつみのこえ」の木村久夫の上官にあたり、木村が余白に遺書を書いた『哲学通論』は鷲見が譲ったものだった。 島民が英軍と通じたという「スパイ事件」での島民処刑をめぐって戦犯に問われた鷲見は、懲役十年の判決を受けた。島で何があったのか。終戦後間もなく行われた裁判は公平だったのか。島民と親しく接した鷲見がなぜ戦犯となったのか。 当事者でもあり傍観者でもあった鷲見の目から見た戦争犯罪の真実は、「いかに人として生きるか」を問い続けた、ひとりの将校の思索の軌跡でもある。