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裁判官失格 法と正義の間で揺れ動く苦悩と葛藤

SB新書 496

出版社名 SBクリエイティブ
出版年月 2019年12月
ISBNコード 978-4-8156-0317-5
4-8156-0317-0
税込価格 913円
頁数・縦 187P 18cm

商品内容

要旨

裁判官といえばその黒い法服から、ドライな印象をお持ちでしょう。ただ、裁判官も人間です。血もあれば涙もある。情にほだされてしまうときだってあります。死刑と無期懲役との間で葛藤もするし、モラルのない弁護士がいれば法廷で怒るときもある。殺人犯の更生を願うときもあります。このような裁判官の本音を語ることには最初は大いにためらいがありましたが、判決の裏の真意をありのまま書いてみることにしました。

目次

はじめに 人間味に溢れる裁判官たち
第1章 法廷はドラマに溢れている―裁判官の悲しみと涙(死刑にすべき犯人に無期懲役を下すということ
殺人を起こした少年に垣間見た心 ほか)
第2章 裁判官だって、最後まで迷っている―裁判官の苦悩と葛藤(オウム麻原に宗教を勧めた男
世間が納得できない裁判についてどう思うか? ほか)
第3章 1人でも受け入れてくれるなら説諭をする、たとえ裏切られても―裁判官の温もりと思い(被告人の更生、説諭への想い
説諭をした少年からの言葉 ほか)
第4章 裁判官の胸の内―裁判官の怒りと悔しさ(被告人が話を聞いてもらえないことがある
前科をどう捉えるか? ほか)
第5章 裁判官こぼれ話(三角関数で事件を証明する検察官
仕送り月35万円でもやめられない高齢女性のクレプトマニア ほか)

出版社・メーカーコメント

"裁判官だって、嘆き、怒り、想い、涙もする悲しみ、涙、嘆き、苦悩、葛藤、温もり、想い、怒り、悔しさ……。法律に基づいて客観的に人を裁く裁判官。よほど「私情」とは縁遠い存在に思える。しかしそうは言っても、裁判官も人の子。血もあれば涙もあるし、情にほだされてしまうときだってある。死刑と無期懲役との間で葛藤もするし、モラルのない弁護士がいれば法廷で怒るときもある。殺人犯の更生を願いもするし、逆に涙する被告人に対して非情にふるまう女性裁判官だっている。もしかすると、裁判官は誰よりも人間味に溢れた存在なのかもしれない。本書では、30年以上民事・刑事・家事・少年という多種多様な事件を担当してきた元・裁判官が、実際に体験した法廷でのさまざまな""ドラマ""を交えながら、普段はドライにふるまう裁判官の「本音」を明かしていく。"

著者紹介

高橋 隆一 (タカハシ リュウイチ)  
東京都生まれ浅草育ち。早稲田大学法学部卒業。1975年に裁判官任官後、31年間の長年にわたり民事・刑事・家事・少年という多種多様な事件を担当。2006年3月千葉家裁少年部部長裁判官を最後に退官。その後、2006年4月遺言や離婚契約の公正証書の作成などに携わる公証人になる。2016年8月退職。現在弁護士(東京弁護士会所属)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)