• 本

葉と葉子のふたりごと

出版社名 清流出版
出版年月 2003年4月
ISBNコード 978-4-86029-035-1
4-86029-035-6
税込価格 1,320円
頁数・縦 189P 19cm

商品内容

要旨

女のひとり暮らし、ニューヨーク・東京。渡辺葉と岸本葉子の往復エッセイで綴る暮らしのノウハウとは。

目次

第1章 からだの処方箋(どんな顔に見られたい?
肌の衰えはどうしたらいい?
ひとり暮らしの夕ごはん、こうしています ほか)
第2章 人間関係の処方箋(思いがけない出会いが
「友だち」の定義
どうする?親の介護 ほか)
第3章 こころの処方箋(失恋を乗り越える
「女の賞味期限」っていつだと思う?
どう迎える?三十歳と四十歳 ほか)

おすすめコメント

肌の衰えはどうしたらいい?どうする親の介護?テロについて思うこと、外国暮らしで味わう自由と緊張感、ひとり暮らしの夕ごはんこうしていますなど、ニューヨークに住む渡辺葉さんとエッセイスト・岸本葉子さんが往復エッセイで綴る女としての生き方・暮らしのノウハウ。自立した日本人女性の等身大の姿。

出版社・メーカーコメント

都会での女性のひとり暮らしが増えている。特に春のシーズンは、大学進学や就職、転勤などで、ひとり暮らしを始める女性も多い。つらいとき、淋しいときもある。そんな中で、彼女たちはひとり一人が「自分探し」をしながら真剣に生きている。本書は東京に住むエッセイスト岸本葉子さんと、ニューヨーク在住の女優・翻訳者の渡辺葉さんが、「恋愛のこと」「美容について」「親の介護のこと」「パニックに陥ったときの対処法」、または「選挙について」など、日常生活のひとこまをテーマに交わした往復書簡集。独自の視点のやりとりから、思わぬ問題点が浮き彫りになったり、東京とニューヨークという文化や風土の違いが、考え方の違いにも表れていて、興味深い内容。すでに一人暮らしをしている女性、これから一人暮らしをする女性にも大いに参考になるはず。

内容抜粋

女がひとり生きていくのは、やっぱりたいへん(岸本葉子)

新人OLとして会社に通いはじめたころも、二十五歳で辞めた後、今の仕事に変わってからも、「三十歳までにはまあ、結婚しているんだろうな」と思っていた。その年をとっくに過ぎて、いまだひとり暮らしをしている私。親たちの世代は、女性が就ける職は限られていて、結婚は生きる手だてのひとつでもあった。こんなに長い「未婚期間」が許されているのって、日本の社会にかつてなかったのではないかしら?東京という土地柄のせいもある。三十代のシングル率、女性が親元を離れてひとり暮らしをしている率が、全国でもずば抜けて高いとか。女が働くことや、いい年して独身でいることへの、周囲の偏見やプレッシャーも比較的少ない(私が気づいていないだけ?)。就職活動した当時は、親元通勤を条件とする会社がほとんどだったことを思うと、二〇年足らずで、ずいぶん変わりましたよ。でも、この都会で女がひとり生きていくのは、やっぱりたいへん。治安はまあまあいいとしても、物価はめちゃ高いしね。ストレス社会に暮らす点では、女性も同じ。加えてこの不景気、クビになるとしたら男性より女性が先だろうと思うから、つい無理して、疲労がたまる。自分の裁量で仕事をできる人も、だからこそよけい、がんばってしまうところがある。女性誌はリラックス特集を組み、街にはクイックマッサージがいっぱい。「癒し」という語も、一部からは批判されながらも、やっぱり心をつかむものがある。同世代との間で盛り上がるのは、男性の話題よりも、健康談議・・・・・・ちょっと早過ぎる?結婚しないと決めたわけではなく、出産のリミットも気になるし、一方で年とってきた親のことも、いや、自分の老後だって、心配しはじめた。それが今の私です。別の街で生きる女性たちは、どうなんだろう。何につまずき、どんなことに張り合いを見出しているんだろう。仕事、住まい、おしゃれ、息抜きなんぞの事情も知りたいところ。そのなかから、何かヒントを得られたら、こころとからだに効く処方箋のようなものを見つけられたら、なおのこといいなと思います。

著者紹介

岸本 葉子 (キシモト ヨウコ)  
昭和36年、神奈川県生まれ。エッセイスト。東京大学卒業後、生命保険会社に勤務。退職後の同61年、中国北京外国語学院に語学留学。平成2年、『微熱の島 台湾』でデビュー。暮らしを題材にしたエッセイを執筆。書評も数多くこなす
渡辺 葉 (ワタナベ ヨウ)  
昭和45年、東京都生まれ。翻訳家・女優。カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校に留学。日本で演劇を学んだあと、ニューヨークに住み、翻訳業のかたわら舞台女優としても活動を続ける。雑誌を中心にエッセイも執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)