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病いと薬のコスモロジー ヒマーラヤ東部タワンにおけるチベット医学、憑依、妖術の民族誌

出版社名 春風社
出版年月 2021年3月
ISBNコード 978-4-86110-710-8
4-86110-710-5
税込価格 4,400円
頁数・縦 399,15P 20cm

商品内容

要旨

二〇世紀後半からチベット医学は、専門資格化や薬の大量生産といった制度化が進んだが、そこでの医療実践は「伝統/近代」や「制度的医療/土着医療」のように断片化しているのではなく、それぞれの実践が部分的に重なり合い、医療・身体・環境が複雑に絡まり合っている。伝統治療者、薬師、僧、村人、薬草、制度、神霊、インフラ。様々な人とモノが協働するなか、ヒマーラヤ東部のタワンの人々が経験する体の節々の痛み、胃炎、毒盛りや神霊による祟りといった病いと、そこであらわれている不確かで複数的な身体を、気鋭の人類学者がフィールドワークをもとに丹念に描く。

目次

第1部 チベット医学の開発(チベット医学の制度化とアムチ
チベット薬の標準化とタワンの人々)
第2部 ナツァの病いとチベット医学の実践(タワンの暮らしとナツァの治療
チベット医学の診療実践)
第3部 神霊と妖術における病いと薬(神霊ルーによる病いと開発
憑依と宗教薬
毒盛りの妖術と民間薬)

著者紹介

長岡 慶 (ナガオカ ケイ)  
日本学術振興会特別研究員(CPD、関西大学)。専門は医療人類学、環境人類学、南アジア研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)