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椅子クラフトはなぜ生き残るのか

出版社名 左右社
出版年月 2020年5月
ISBNコード 978-4-86528-277-1
4-86528-277-7
税込価格 2,200円
頁数・縦 244,10P 19cm

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要旨

日常のありふれたモノの中に、社会文化的に重要な意味が見出されることがある。たとえば「椅子」。パイプ椅子のような無機質な大量生産の工業製品もあるが、多くの家庭や飲食店などのインテリアでは、木製で温かみのある、クラフト(手づくり)感のある椅子が好まれるのではないか。本書では、機械化による大量生産の時代にも、椅子をはじめとする木製家具製造で小規模なクラフツ(工藝)生産が、生産を減らしつつも命脈を保っている理由に迫る。椅子のクラフツ生産は、労働集約的で非効率であり、機械生産に比べると「完璧」なものを作るのは難しい。だが、そもそもクラフト生産された椅子には「社交活動を促進する」などの社会的な機能があり、人々から求められているようだ。こうした社会文化との関わりを考えることは、ものづくりの将来に大切な示唆を与えてくれるのではないか。著者は、放送大学経済学教授。社会経済学、産業・消費社会論、クラフツ文化経済論を専門とする。著書に『貨幣・勤労・代理人 経済文明論』(左右社)など。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2020年7月15日]

商品内容

要旨

小規模生産はなくならない。椅子作りの文化経済学。ものづくりの将来と日本の経済社会を考える。

目次

第1章 なぜ椅子クラフツを取り上げるのか
第2章 椅子クラフツ生産はいかに行われているか
第3章 近代椅子はどのように変化してきたか
第4章 なぜ椅子をつくるのか
第5章 椅子に何を求めるか
第6章 生活文化の中の椅子
第7章 椅子の社会的ネットワークはどのようにして可能か
終章 椅子からみる経済社会

著者紹介

坂井 素思 (サカイ モトシ)  
1950年生まれ。1985年、放送大学教養学部助教授に就任、現在同大学経済学教授。社会経済学、産業・消費社会論、クラフツ文化経済論を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)