• 本

なぜあのキャラは死ななければならなかったのか? 名作の「死」の描写で辿るマンガ・アニメ史

Forest 2545 Shinsyo 151

出版社名 フォレスト出版
出版年月 2025年1月
ISBNコード 978-4-86680-818-5
4-86680-818-7
税込価格 1,540円
頁数・縦 231P 18cm

商品内容

要旨

「生きること」の意味を教えてくれた。もう1つの世界の命が僕たちに伝えようとしたこと。2次元における死の哲学と社会学。

目次

第1章 二〇世紀の名作アニメに描かれたキャラクターの死(『フランダースの犬』『ルパン三世』ほか サブキャラクターの人気獲得と死亡回の増加
『海のトリトン』『宇宙戦艦ヤマト』最終回大量死の衝撃とリアルな死の描写 ほか)
第2章 死を描かない京アニ作品から死を辿る(死を描かない京アニ大ヒット作品と『ひぐらしのなく頃に』『東のエデン』ほか深夜裏アニメ
平成中期の京アニ作品と『Angel Beats!』ほか深夜裏アニメで描かれた死 ほか)
第3章 社会現象としてのキャラクターの生き様と死に様(『あしたのジョー』力石徹の葬儀と矢吹丈のラストシーンの謎
『宇宙戦艦ヤマト』語り継がれる沖田艦長の死に際の名セリフ ほか)
第4章 死んでも蘇るキャラクターから見る平成アニメの死生観(『ロードス島戦記』『スレイヤーズ』ほか 繰り返し可能なゲーム的死生観
『美少女戦士セーラームーン』ほか 現代美少女キャラを生んだ戦闘美少女&魔法少女 ほか)
第5章 平成・令和のキャラクターに学ぶこれからの生き方(『響け!ユーフォニアム』ほか 音楽系アニメから辿る死生観の変化
「異世界転生」関連作品ほか 二次創作の普及とゲーム化されていくキャラクターの死 ほか)

出版社・メーカーコメント

【2次元における死の哲学と社会学】もう1つの世界の命の在り方が我々に教えてくれたこと本書は、フィクションの「死」を通じて「社会」を探求する1冊。さまざまなフィクション作品(アニメやマンガ)に登場するキャラクターの死亡シーンを年代、時系列ごとに取り上げ、これまでにない視点から物語やキャラクター、時代の変革を捉え、考察していく。東日本大震災や京都アニメーション放火事件といった世間を震撼させた災害や事件が、その後のアニメや漫画の死生観に大きく影響を与えたと、著者は考える。死に様を見ればその人の生き様がわかると言われるように、死がもたらす悲しみや喪失だけでなく、その死に込められた社会的な意味に焦点を当て、オタク読者に新たな視点から感動と洞察を提供する。

著者紹介

浦澄 彬 (ウラズミ アキラ)  
1967年大阪生まれ。アニメブームのリアル世代。小学生の時に『宇宙戦艦ヤマト』初回放映を見てアニメファンになり、中高生の頃にはオタクのはしりだった。1989年、大阪芸術大学文芸学科卒業。在学中から作家を志し、セカイ系を先取りした小説を多数執筆。卒業後は、高校の国語教員として数校に勤務。2000年、村上春樹論の連載で「関西文学選奨」の奨励賞受賞。以後、高校教員のかたわら、文芸評論を多数発表。アニメ「涼宮ハルヒ」シリーズなどを比較研究した論文を、別名義でオンライン学会誌『こころの科学とエピステモロジー』に連載(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)