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寂兮寥兮(かたちもなく)

講談社文芸文庫

出版社名 講談社
出版年月 2004年10月
ISBNコード 978-4-06-198383-0
4-06-198383-0
税込価格 1,210円
頁数・縦 189P 16cm

商品内容

要旨

幼なじみの万有子と泊は、ごっこ遊びの延長の如き微妙な愛情関係にあったが、それぞれの夫と妻の裏切りの死を契機に…。ふたりを軸に三世代の織りなす人間模様は、過去と今、夢とうつつが混じり合い、愛も性もアモラルな自他の境なき幽明に帰してゆく。デビュー以来、西欧への違和を表現してきた著者が親炙する老子の思想に触発され、生と性の不可解さを前衛的手法で描いた谷崎賞受賞作。

出版社・メーカーコメント

前衛的手法で性の不確かさを描く谷崎賞作!デビュー以来西洋と東洋の狭間に人間の不可思議性を追究。入り組んだ男女の関係が自他の境なき世界に帰していく、老子にインスパイアされ書かれた新境地的傑作。

著者紹介

大庭 みな子 (オオバ ミナコ)  
1930年生まれ。1953年3月、津田塾大学を卒業。1968年群像新人賞になった「三匹の蟹」が『群像』六月号に発表され、第五九回芥川賞を受賞。1975年9月、『がらくた博物館』で女流文学賞を受賞。1982年10月、『寂兮寥兮』で谷崎潤一郎賞を受賞。1986年12月、『啼く鳥の』で野間文芸賞を受賞。1989年6月、「海にゆらぐ糸」で川端康成文学賞を受賞。1991年2月、『津田梅子』で読売文学賞を受賞。12月、芸術院に入会。1996年4月、「赤い満月」で川端康成賞を再度受賞。2002年4月末、勲三等瑞宝章を受勲。2003年11月、『浦安うた日記』で第一三回紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)