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OL誕生物語 タイピストたちの憂愁

出版社名 講談社
出版年月 2014年2月
ISBNコード 978-4-06-218790-9
4-06-218790-6
税込価格 2,090円
頁数・縦 332P 20cm

商品内容

要旨

OLの起源は意外に新しい。第一次世界大戦後の「職業婦人」と呼ばれる女性の出現。―都市型知的女性労働者という存在はそれまでにない、きわめてモダンな社会集団だった。「家計補助」「趣味修養」あるいは「自活の途を立てる」ため、台所から街頭へと進出した女性たちは、男性原理中心の職場に入り込み、いかなる人間関係のなかで、どんな仕事をしていたのか。タイピスト、電話交換手、デパートガールなど会社での「補助的な仕事」を割りふられる一方、職場の花であることを求められ、結婚を機に早期退職を迫られる。「家庭内存在」であった時代には体験したことのない社会環境・労働環境のなかで彼女たちは何を思い、どう対処していったのか。大正〜昭和初期の働く女性たちの意思と苦悩と悲哀を、表象分析の手法で読み解く。

目次

第1章 ラッシュアワーにも慣れました(走れ礼二
叔母の屈託 ほか)
第2章 オフィスの花と呼ばれても(ロビーでの訓辞
窓際の空席 ほか)
第3章 課長、それは無理というものです(課長の無理難題
処女林の鬱屈 ほか)
第4章 残業デス、がんばるしかないわ(働く女性の系譜学
日本は女の働く国だ ほか)

著者紹介

原 克 (ハラ カツミ)  
早稲田大学教授。1954年生まれ。立教大学大学院文学研究科ドイツ文学専攻博士課程中退。1985〜87年、ボーフム・ルール大学客員研究員。2001〜02年、ベルリン・フンボルト大学客員研究員。専門は表象文化論、都市論、ドイツ文学。19〜20世紀のポピュラーサイエンスに見られる科学技術の表象分析を通じて、近代人の精神史、未来を志向する大衆の文化誌を探究・考察している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)