二木先生
ポプラ文庫 な17−1
出版社名 | ポプラ社 |
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出版年月 | 2022年9月 |
ISBNコード |
978-4-591-17486-9
(4-591-17486-7) |
税込価格 | 858円 |
頁数・縦 | 366P 16cm |
商品内容
要旨 |
誰からも馬鹿にされてしまう高校生の田井中は、自分を地球にひとり投げ出された異星人のように感じていた。だが、ある日、担任の美術教師二木が自分以上に「普通の人たち」から白眼視される秘密を抱えていることに気づき、崖っぷちの取引を持ち掛ける―。生徒と教師のスリリングなやり取りを通じ、社会からはじき出されてしまう個性を持つ人間がいかに生きうるかを描いた驚愕のデビュー作。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。 |
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出版社・メーカーコメント
どうしたら普通に見えるんだろう。どうしたら普通に話せるんだろう――。いつもまわりから「変」と言われ続けてきた高校生の田井中は、自分を異星人のように感じていた。友だちが欲しいなんて贅沢なことは言わない。クラスのなかで普通に息さえできたなら。そのためならば、とむかしから好きでもない流行りの歌を覚え、「子供らしくない」と言われれば見よう見まねで「子供らしく」振舞ってもみた。でも、ダメだった。何をやっても浮き上がり、笑われてしまう。そんな田井中にとって唯一の希望は、担任の美術教師・二木の存在だった。生徒から好かれる人気教師の二木だったが、田井中はこの教師の重大な秘密を知っていたのだ。生きづらさに苦しむ田井中は二木に近づき、崖っぷちの「取引」を持ち掛ける――。社会から白眼視される「性質」をもった人間は、どう生きればよいのか。その倫理とは何か。現代の抜き差しならぬテーマと向き合いつつ予想外の結末へと突き抜けていく、驚愕のエンタテインメント。2019年ポプラ社小説新人賞受賞作。