自ら無信仰を公言してはばからなかった福沢諭吉が晩年に到達した独自の宗教哲学的境地とは何か。福沢の宗教観の変遷を、著作を中心に年代を追って辿りながら、時代背景、海外の思想家との影響関係などを交え、体系的に考察。その思想の新たな側面を照らし出す。

第１章　宗教における西洋と日本との出会い
第２章　福沢諭吉とキリスト教
第３章　フランシス・ウェーランドと福沢諭吉
第４章　ジョン・スチュアート・ミルと福沢諭吉
第５章　福沢諭吉と仏教
第６章　『福翁百話』における実学思想と宗教哲学

福澤の宗教観の変遷を著作を年代順にたどりなから、時代背景、海外の思想家（Ｊ・S・ミル、F・ウェーランド）との影響関係などを交え、考察。