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言語天文台からみた世界の情報格差

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2014年10月
ISBNコード 978-4-7664-2178-1
4-7664-2178-7
税込価格 4,180円
頁数・縦 314,21P 20cm

商品内容

要旨

本書は、言語天文台というユニークなデータマイニングの装置、インテリジェンスの装置を開発した著者と世界の仲間たちの開発物語である。巨大なウェブ宇宙を相手どったデータ収集の苦労、世界の隅っこにおかれた300以上の言語を自動判別する困難、開発の過程で生まれた世界の仲間との意外な出会い、研究プロジェクトに参加した学生たちの試行錯誤や発見などが縦横に語られる。本書が最後に述べるのは、多言語社会の将来像である。サイバースペース上では、エンパワーされた多数の母語が競い合うような多言語社会が実現するのか?それとも多くの母語の死か?

目次

第1部 言語天文台とは(言語天文台とは
動機と試行錯誤)
第2部 言語と文字と文字符号(世界の言語
世界の文字
世界の文字符号)
第3部 観測戦略と観測装置(観測戦略―ウェブ空間の巨大さへの挑戦
ウェブクロウラー
言語判別技術
世界の言語天文台パートナー)
第4部 観測結果から何がわかったか(使用言語の分析
サーバ所在地の分析―通信事情とドメイン管理状態の把握
リンクの分析―情報の流れの可視化
グラフ構造の分析―コミュニティの可視化
ジニ係数による分析―デジタルデバイドの可視化
おわりに)

著者紹介

三上 喜貴 (ミカミ ヨシキ)  
1952年生まれ。1975年東京大学工学部計数工学科卒業。通商産業省勤務を経て1997年より長岡技術科学大学教授。慶應義塾大学大学院より博士(政策・メディア)。専門は文学情報学、情報政策、技術経営。文字符号国際標準化専門委員会(ISO/IEC/JTC1 SC2)議長、文字情報技術促進協議会会長
中平 勝子 (ナカヒラ カツコ)  
1994年奈良教育大学大学院教育学専攻修士課程修了。2000年大阪大学大学院理学研究科博士課程単位取得退学。修士(教育学)。早稲田大学教育学部助手、長岡技術科学大学eラーニング研究実践センタ助手を経て2007年より長岡技術科学大学経営情報系助教、現在に至る。専門は教育工学、情報学基礎。ICTによる教育をグローバルに調査するという視点で言語天文台プロジェクトに参加
児玉 茂昭 (コダマ シゲアキ)  
1971年生まれ。1997年京都大学大学院文学研究科言語学専攻修士課程修了。2000年同大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所非常勤研究員、日本学術振興会特別研究員(PD)、長岡技術科学大学経営情報系産学官連携研究員を経て2011年より国立文化財機構アジア太平洋無形文化遺産研究センターアソシエイトフェロー、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)