自由なき世界 フェイクデモクラシーと新たなファシズム 上
出版社名 | 慶應義塾大学出版会 |
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出版年月 | 2020年3月 |
ISBNコード |
978-4-7664-2665-6
(4-7664-2665-7) |
税込価格 | 2,750円 |
頁数・縦 | 227,38P 20cm |
シリーズ名 | 自由なき世界 |
商品内容
要旨 |
ロシアはなぜクリミアに侵攻したのか―。20世紀末、ソ連が崩壊し、冷戦が終結したのに伴い、自由民主主義の勝利が確定したかに思われた。一部の識者は、平穏でグローバライズされた未来を確信し、「歴史の終焉」を専言した。だが、そう信じたのは見当違いだった。2000年にロシアの大統領となったプーチンは、オリガルヒ(新興財閥)とファシズムを混交させた新たな権威主義体制を構築し、ロシアに新たなファシズムが現れたのである。法の支配を無効化し、民主主義を混乱に陥れ、歴史を葬り去るプーチンの「永遠の政治」は、やがて、純潔無垢なるロシアの復活を唱え、EUの破壊を画策し、遂にはウクライナの混乱に乗じてクリミアを併合する。プーチンの思想に鋭くメスを入れ、右傾化する世界の実態を捉える世界的な話題作。 |
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目次 |
第1章 個人主義か全体主義か(二〇一一年) |
おすすめコメント
ウクライナにおける親露派政権の誕生と放逐、ロシアによるウクライナ侵攻、イギリスのEU離脱、アメリカのトランプ大統領誕生、等々。近過去を歴史化しながら、それら全ての事態に関わり、西側諸国が共有する価値観を揺さぶり、その紐帯を完全に断ち切ることを目論むプーチンの思想と、民主主義や法の支配に差し迫る脅威の「本質」を明らかにしていく。