• 本

信用貨幣の生成と展開 近世〜現代の歴史実証

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2020年8月
ISBNコード 978-4-7664-2693-9
4-7664-2693-2
税込価格 7,150円
頁数・縦 445P 22cm

商品内容

要旨

「信用」を手がかりに近代通貨の起源を探る。前近代の社会では、経済取引を円滑に進めるために人々はどんな仕組みを編み出したのか。近代への移行によってそれはどう変化したか。ヨーロッパで発展した「専業銀行」中心史観のレンズを外し、アジアの視点から独自の発展を遂げた「信用貨幣」の本質に迫る。

目次

信用貨幣をみる視点
第1部 近世日本における貨幣と信用の展開(〜幕末まで)(16世紀日本における貨幣の発行と流通―銭から三貨への移行を中心に
近世日本の紙幣―小規模藩・三日月藩を中心に
近世紙幣の流通基盤―地域内流動性不足の観点から
藩札発行における領主の機能
近世大坂米市場における価格形成の安定性)
第2部 近代移行期から現代にかけての信用貨幣の進化(アジアの視点から)(日本における近代信用貨幣への移行―国立銀行を中心に
戦前期における「預金銀行」の実態
20世紀前半期中国における地域的貨幣と信用
両大戦間期のインドにおける通貨制度と金融制度の「再編」
貨幣の形態進化と信頼の深化)

おすすめコメント

貨幣経済が飛躍的に発展した近世以降、市場では取引者間にどんな「信用」が生まれ、発展したのか。「歴史実証」の手法を用いて、本書では貨幣と信用の関係性を鮮やかに紐解いていく。日本を初めとしたアジアの通貨システムを、多彩な執筆陣が新手法を用いて描く、先駆的作品。

著者紹介

鎮目 雅人 (シズメ マサト)  
早稲田大学政治経済学術院教授。1963年生まれ。85年、慶應義塾大学経済学部卒業、日本銀行入行。2006〜08年、神戸大学経済経営研究所教授、日本銀行金融研究所勤務などを経て2014年より現職。博士(経済学:神戸大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)