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中国共産党の統治と基層幹部

慶應義塾大学東アジア研究所叢書

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2023年3月
ISBNコード 978-4-7664-2877-3
4-7664-2877-3
税込価格 5,720円
頁数・縦 301P 22cm

商品内容

要旨

国家権力の末端を担う基層幹部は、どのような機能を果たしてきたのか。毛沢東時代から今日までを射程に、中国の統治構造における連続性を分析する。中国共産党の支配を支えてきた基層幹部の役割とは何か?

目次

現代中国における基層幹部の概要
第1部 農村社会の基層幹部(集団農業体制下の農村幹部―中国農村におけるプリンシパル・エージェント関係の変容
「農村整風」と基層幹部の行動変容―「大飢饉」の前奏:1957〜58年
「交叉地帯」と基層幹部)
第2部 都市社会の基層幹部(中華人民共和国における公安・司法・検察機関の接収と再編―基層幹部の動態に注目して:1949〜53年
下層の動員―政治統合と里弄の変容
工場における大躍進運動の展開と幹部―上海の紡績工場を事例として:1957〜59年
食糧難下における工場幹部の行動様式―1950年代末〜60年代前半期)
第3部 「統一戦線工作」と基層幹部(基層幹部からみた宗教管理
新疆ウイグル自治区「訪恵聚」活動にみる基層幹部の動態分析)

出版社・メーカーコメント

中国共産党の統治において、国家権力の末端を担う基層幹部は、どのような人々から構成され、どんな手段で基層社会にその権力を行使し、いかなる機能を果たしてきたのだろうか? 共産党による統治の構造が形成された時期、また変革を遂げた時期(改革開放時代)に焦点をあて、基層行政・司法・立法組織、村/人民公社、工廠単位、教育組織、宗教組織、住民組織などに配置された基層幹部を対象に、彼らの出自や志向性、権力関係やネットワーク、業務の遂行状況などからその実態を明らかにし、現代への連続性を探る。

著者紹介

小嶋 華津子 (コジマ カズコ)  
慶應義塾大学法学部教授。1970年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野:現代中国政治
磯部 靖 (イソベ ヤスシ)  
慶應義塾大学法学部教授。1968年生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学、博士(法学)。専門分野:現代中国政治。主要著作:『現代中国の中央・地方関係―広東省における地方分権と省指導者』(慶應義塾大学出版会、2008年、第25回大平正芳記念賞受賞)、『中国 統治のジレンマ―中央・地方関係の変容と未完の再集権』(慶應義塾大学法学研究会、2019年)、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)