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サンリオ出版大全 教養・メルヘン・SF文庫

出版社名 慶應義塾大学出版会
出版年月 2024年2月
ISBNコード 978-4-7664-2940-4
4-7664-2940-0
税込価格 3,960円
頁数・縦 432P 20cm

商品内容

要旨

サンリオ創業者の辻信太郎と、詩人のやなせたかしが出会い、抒情とヒューマニズムの夢をのせた出版事業が走り出す。「かわいい」キャラクター事業のかたわら、数々の出版物を世に送り出した新興企業は、他に類のない多彩な文化事業展開をみせ、多くのファンを獲得していった。大量消費時代に先駆けた1960年代から1980年代までのサンリオ出版を、「女性文化」や出版史のなかに位置づける初めての試み。

目次

序章 サンリオ出版の時代
第1部 雑誌共同体と外部(“…だったら”の詩情―『詩とメルヘン』とジェンダー
詩はだれのものか?―『詩とメルヘン』におけるやなせたかしの抒情と編集方針
『詩とメルヘン』のマザー・グースとアリス―ポスト戦後詩のノンセンスの視座から
感傷の在り処―『詩とメルヘン』と安房直子)
第2部 女性詩のバリエーション(きのゆりと『詩とメルヘン』―詩の計量的分析から
“少女”から“兄貴”へ―『詩とメルヘン』をめぐる言説と誌面の変化
言葉を送ること、受け取ること―『詩とメルヘン』における共鳴の方法)
第3部 教養ある商品(ひたすら信じつづけること―辻信太郎におけるメルヘン
『いちご新聞』の中の“文学”―ファンシーな教養主義
マンガ雑誌『リリカ』の挑戦)
第4部 産業と科学とフェミニズム(サンリオの映画事業とその時代
サンリオSF文庫の小説世界―山野浩一のSF論とその実践
サンリオSF文庫とフェミニズムSFの地平)
第5部 サンリオの記憶(風に折れないコスモス、あるいは草原の口笛
講演ポエムと現代詩のあいだ
夢のはじまる場所―『詩とメルヘン』のイラストレーション
サンリオが届ける“ギフト”)

著者紹介

小平 麻衣子 (オダイラ マイコ)  
慶應義塾大学文学部教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)
井原 あや (イハラ アヤ)  
大妻女子大学文学部専任講師。大妻女子大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。博士(文学)
尾崎 名津子 (オザキ ナツコ)  
立教大学文学部准教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)
徳永 夏子 (トクナガ ナツコ)  
日本大学スポーツ科学部専任講師。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)