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ずうのめ人形

角川ホラー文庫 Hさ4−2

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2018年7月
ISBNコード 978-4-04-106768-0
4-04-106768-5
税込価格 836円
頁数・縦 455P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 雑誌編集者のもとに届いた、変死したライターが遺した謎の原稿。
    読んだ者にだけ見えるという喪服姿の人形。
    徐々に近づいてくるその人形が自分の目の前に迫ったとき、いったい何が起こるのか。

    「ずうのめ人形」に関する手記と、雑誌編集者に迫り来る危機が交互に描かれ、
    少しずつ小出しにされる恐ろしさと不可思議さと、刻々と高まっていく緊迫感や焦燥感がとても効果的で、読んでいてはらはらしてきます。
    意図的なミスリードにもしっかり引っかかって、最後に明かされる意外な人間関係に驚いたり、
    書かれていること、出てくる人物に無駄なんかないんだ、と妙に感心してしまったり、、、。

    図書館に設置されていた匿名の「交流ノート」、今でも時々見かけますが、ノスタルジック。
    このノートが非常に重要なアイテムとなるのですが、物語の本筋以外の部分で、琴線に触れる要素がちらちらとあって、
    とても面白く読める作品でした。

    (2019年5月9日)

商品内容

要旨

不審死を遂げたライターが遺した謎の原稿。オカルト雑誌で働く藤間は後輩の岩田からそれを託され、作中の都市伝説「ずうのめ人形」に心惹かれていく。そんな中「早く原稿を読み終えてくれ」と催促してきた岩田が、変死体となって発見される。その直後から、藤間の周辺に現れるようになった喪服の人形。一連の事件と原稿との関連を疑った藤間は、先輩ライターの野崎と彼の婚約者である霊能者・比嘉真琴に助けを求めるが―!?

おすすめコメント

その物語は、人を殺す――。『ぼぎわん』に続く、比嘉姉妹シリーズ第2弾! オカルト雑誌で働く藤間が受け取った、とある原稿。読み進めていくと、作中に登場する人形が現実にも現れるようになり……。迫りくる死を防ぐために、呪いの原稿の謎を解け。新鋭が放つ最恐ミステリ!

著者紹介

澤村 伊智 (サワムラ イチ)  
1979年生まれ、大阪府出身。幼少期より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂作品を敬愛する。2015年、『ぼぎわんが、来る』(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回日本ホラー小説大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)