日本再生のための「プランB」 医療経済学による所得倍増計画
集英社新書 1061
出版社名 | 集英社 |
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出版年月 | 2021年3月 |
ISBNコード |
978-4-08-721161-0
(4-08-721161-4) |
税込価格 | 1,012円 |
頁数・縦 | 301P 18cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 近年、日本経済の「再生」のために何をすればいいのかが盛んに論じられている。それらの「日本再生論」には、AIやIT、バイオなど科学技術でのイノベーションにチャンスを見出すものが多いようだ。だが、成功するとは限らないそうした戦略“だけ”に頼るのでよいのだろうか。本書では、従来の先端科学技術によるイノベーション誘導型の政策・戦略を「プランA」と呼び、その成功確率が高くはないことを指摘、プランAと並行した「プランB」の実行を提唱し、その具体案を示している。たとえば「プランB」では、医療、教育、芸術・文化などの産業・職種を「非営利部門」が担い、雇用を創出するとともに、地方からの富の流出を減らすことを目指す。具体案として、人文社会科学や芸術のバックグラウンドを持つ人が「予防医療教育」のコーチとなることで、医療費を減らすと同時に雇用を拡大できると主張している。著者は医療経済学者・医師で、神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター教授を務める。米国疾病管理予防センター(CDC)エコノミスト、カリフォルニア大学デービス校医学部准教授などを経て現職。 |
商品内容
要旨 |
日本は、経済指標、男女平等、報道の自由、大学ランキングなどあらゆるジャンルですでに「先進国から脱落した」と呼べる状況になっている。ITやAI等を駆使したイノベーション誘導型の再生策を「プランA」と呼んで、その実現の可能性はほとんどゼロであることを、データを基に詳述。これに対し、「プランB」として、医療・教育・芸術を融合させた新たな分野で雇用を創出し、所得を倍増させる画期的なアイデアだ。コロナ後の世界を見据え、地方移住を促し、一%の富裕層を潤わせるのではなく、残り九九%の人々の生活を豊かにする具体的な方法を提示。さらには、日本が生き残る道として北東アジア経済共同体を構想する。 |
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目次 |
第1章 なぜ「プランA」は日本で失敗するリスクが高いか(本書の「プランA」とは何か |
出版社・メーカーコメント
推薦! 内田樹氏(思想家)、平田オリザ氏(劇作家) 内田樹氏(思想家) 「兪先生は医師でありかつ経済学者である。人間の生身に向き合って、それが発する非言語的なシグナルを聴き取る能力と、非情緒的な統計数値を分析して、その背後にひそむ人間的営為を透かし見る能力の二つをともに具えている科学者は(ものすごく)稀有である。そういう希有な人物が何を語るのか刮目して読んで欲しい」 平田オリザ氏(劇作家) 「本書を壮大な夢物語と捉えるか、地方に残された数少ない生き残りの秘策と捉えるか、自治体の側の見識が問われる」 【主な内容】 日本は、経済指標、男女平等、報道の自由、大学ランキングなどあらゆるジャンルですでに「先進国から脱落した」と呼べる状況になっている。 本書では、ITやAI等を駆使したイノベーション誘導型の政策を「プランA」と呼ぶが、その実現の可能性はほとんどゼロであることを、データを基に詳述。 これに対し、著者が提唱する「プランB」は、医療・教育・芸術を融合させた新たな分野で雇用を創出し、所得を倍増させる画期的なアイデアだ。 コロナ後の世界を見据え、地方移住を促し、1%の富裕層を潤わせるのではなく、残り99%の人々の生活を豊かにする具体的な方法を提示。 さらには、日本が生き残る道として北東アジア経済共同体を構想する。 【著者プロフィール】 兪炳匡(ゆうへいきょう) 医療経済学者・医師。神奈川県立保健福祉大学イノベーション政策研究センター教授。 ハーバード大学にて修士号、ジョンズ・ホプキンス大学にて博士号取得。米国疾病管理予防センター(CDC)エコノミスト、カリフォルニア大学デービス校医学部准教授などを経て現職。米国にて25年間、医療経済学の研究・教育に従事。「ブログ:www.bkyoo.org/」