• 本

差別の教室

集英社新書 1164

出版社名 集英社
出版年月 2023年5月
ISBNコード 978-4-08-721264-8
4-08-721264-5
税込価格 1,100円
頁数・縦 269P 18cm

商品内容

要旨

人の心に貼りつく差別の「種」は、いつ、どこで生まれるのか。死にかけた人は差別しないのか―?新聞社の特派員としてアフリカ、ヨーロッパ、南米を渡り歩いてきた著者は、差別を乗り越えるために、自身の過去の体験を見つめ、差別とどう関わってきたか振り返ることの重要性を訴える。本書では、コロナ禍の時期に大学で行われた人気講義をもとに、差別の問題を考え続けるヒントを提示。熟練のノンフィクション作家が世界を旅して掘り下げる、新しい差別論。

目次

第1章 死にかけた人は差別をしないか
第2章 アジア人の中にあるアジア人差別
第3章 日系アメリカ人作家の慧眼
第4章 ジョージ・フロイド事件と奴隷貿易
第5章 日本にアフリカ人差別はあるか
第6章 アフリカ―遠望と条件反射
第7章 名誉白人、属性に閉じ込められる不幸
第8章 心に貼りついたものと差別と
第9章 感受性と属性と―学生の問いに答える

出版社・メーカーコメント

人の心に貼りつく差別の「種」は、いつ、どこで生まれるのか。死にかけた人は差別しないか──?新聞社の特派員としてアフリカ、ヨーロッパ、南米を渡り歩いてきた著者は、差別を乗り越えるために、自身の過去の体験を見つめ、差別とどう関わってきたか振り返ることの重要性を訴える。本書では、コロナ禍の時期に大学で行われた人気講義をもとに、差別の問題を考え続けるヒントを提示。熟練のノンフィクション作家が世界を旅して掘り下げる、新しい差別論。【おもな内容】はじめに ◆第1章:死にかけた人は差別をしないか加藤典洋さんとの共鳴/人間はいつ死ぬかわからない?/人間は有限であると気づくことがもたらす変化/臨死体験がもたらす恥ずかしさ ◆第2章:アジア人の中にあるアジア人差別「一般論」の弊害/『マイナー・フィーリングス』との出会い/アイデンティティーにからめとられる/中国でも日本でもどっちでもいいよ ◆第3章:日系アメリカ人作家の慧眼ステレオタイプの受け止め方/白人視線の内面化/不朽の名作『ノーノー・ボーイ』 ◆第4章:ジョージ・フロイド事件と奴隷貿易ジョージ・フロイド事件とロドニー・キング事件/報道する側にある差別/母語を失うということ ◆第5章:日本にアフリカ人差別はあるか東京のアフリカ人/マルクス・ガブリエルさんとの対話 ◆第6章:アフリカ──遠望と条件反射11歳のときに上野で渡された栞/条件反射の根底にあるもの/助けるってどういうことなんだろう ◆第7章:名誉白人、属性に閉じ込められる不幸アパルトヘイト撤廃直後の南アフリカで/中国人老女との出会い/「名誉白人」の起源 ◆第8章:心に貼りついたものと差別と足立区で過ごした時代/もんじゃってなんだ?/『砂の器』とハンセン病 ◆第9章:感受性と属性と──学生の問いに答えるビリー・アイリッシュは差別的か/若いうちに海外に行くべきか/差別を生む「種」を探る/差別した人に会いに行く ◆おわりに

著者紹介

藤原 章生 (フジワラ アキオ)  
ノンフィクション作家。1961年、福島県いわき市生まれ、東京育ち。北海道大学工学部卒業後、エンジニアを経て、89年、毎日新聞社入社。特派員としてヨハネスブルク、メキシコシティ、ローマ、郡山に駐在。2005年、『絵はがきにされた少年』で第三回開高健ノンフィクション賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)