商品内容
要旨 |
「飛行長、連山2機には高高度爆撃ではなく、4000メートル以下で肉薄攻撃させてくれ」山口が命じる。矢部中佐はためらった。「4000メートル以下の肉薄攻撃でありますか。それでは連山の持ち味が出せません。対空砲火で落とされる危険大でありますが」「それを承知の上でいっとるのだ、敵にはわが土佐級の空母が4隻もおる。これをなんとしても減らさにゃならん。連山であればそれができる」つまるところ山口は、連山2機に、なるべく多くの大型空母と刺し違えろといっているのである。矢部中佐は苦渋の表情を浮かべた。部下たちに死ねというのはつらい。「…分かりました。ただちに申し伝えます」「うむ、よろしく頼む」山口はそういっただけだったが、その表情もさすがに重かった。 |
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