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震災後の地域文化と被災者の民俗誌 フィールド災害人文学の構築

東北アジア研究専書

出版社名 新泉社
出版年月 2018年1月
ISBNコード 978-4-7877-1801-3
4-7877-1801-0
税込価格 2,750円
頁数・縦 283P 21cm

商品内容

要旨

被災後の人びとと地域社会はどのような変化を遂げてきたのか。無形民俗文化財の復興・継承、慰霊のありよう、被災者支援など、民俗学・人類学・宗教学の立場で地域社会と人びとの姿を見つめ、災害からの再生と減災に果たす生活文化の役割を考える。

目次

序論 フィールド災害人文学の構築にむけて
1 無形民俗文化財の被災と復興事業(文化財化する地域文化―大規模災害後の民俗文化財をめぐる対応から
生きた文化財を継承する―無形文化遺産と被災・復興
無形文化遺産の防災という考え方―東日本大震災の教訓と無形文化遺産アーカイブスの試みから
復興のなかの発見と創造―震災復興関連事業に関わった一民俗学者の随想)
2 被災地からみた民俗芸能の復興・継承(祭りの「復興」過程―宮城県山元町の八重垣神社の事例から
被災地からみる民俗芸能の未来―「子ども神楽」の誕生とその活動から考える
民俗芸能の中期的復興過程における継承活動の諸相と原動力―福島県浜通り地方の三つの田植踊を事例として
福島県の民俗芸能と減災無形文化遺産―災害復興政策になぜ無形文化財が必要なのか)
3 災害死者の慰霊・追悼と記憶の継承(災害死者の供養と伝承
災害後の持続可能なコミュニティの構築に果たす記念碑の役割―東日本大震災と津波を事例に
インドネシアと日本の津波記念行事にみられる「救いの約束」
被災地の祭り・祈りを支援する学生ボランティアと宗教学者)
4 被災者・家族の暮らしの再建と地域社会(被災地にみる手仕事ビジネスと新たな社会関係―宮城県を事例として
大惨事と自主的判断―福島原発災害後の「母子避難」の意味を問う
沖縄県における避難者受け入れ過程
災害時における外国人被害者に対する通訳の役割と問題点―二〇一二年クライストチャーチ震災に学ぶ)

おすすめコメント

祭礼や民俗芸能の復興、慰霊と記念碑・行事、被災者支援と地域社会・・・、暮らしの文化そのものが持つ再生への力を探究する。   被災後の人びとと地域社会はどのような変化を遂げてきたのか。 民俗学・人類学・宗教学の立場で地域社会の姿を見つめ、災害からの再生と減災に果たす生活文化の役割を考える。

著者紹介

高倉 浩樹 (タカクラ ヒロキ)  
1968年生まれ。東北大学東北アジア研究センター教授。専門は社会人類学、シベリア民族誌
山口 睦 (ヤマグチ ムツミ)  
1976年生まれ。山口大学人文学部准教授。専門は文化人類学、日本研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)