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アパシー・シンドローム

岩波現代文庫 学術 95

出版社名 岩波書店
出版年月 2002年12月
ISBNコード 978-4-00-600095-0
4-00-600095-2
税込価格 1,210円
頁数・縦 361,4P 15cm

商品内容

要旨

一九七〇年前後、「退却」「逃避」と表現できる無気力な現象が大学生に現れはじめた。著者は、従来の精神病理学では解きがたい現象を考察しながら、自立への不安をもつ当時の青年像を浮かび上がらせた。豊かさと高学歴がもたらす新しい症候を論じた本書は、その後の「ひきこもり」論に多くの示唆をあたえた先駆的著作である。

目次

第1部  青年の自立と個性化をめぐって
アイデンティティと現代
現代病としての境界例
大学生と対人恐怖症
人みしり―正視(視線)恐怖症の臨床
大学生の精神衛生のために
キャンパスの精神病とノイローゼ
青年の自殺
現代の神経症―とくに神経症性アパシー(仮称)について
退却神経症withdrawal neurosisという新カテゴリーの提唱
アパシー・シンドロームapathy syndromeをめぐって
アパシーの病前性格
境界例の概念をめぐって―スプリットという防御機制についての一考案
無気力からの復路のために

著者紹介

笠原 嘉 (カサハラ ヨミシ)  
1928年生まれ。京都大学医学部卒業。名古屋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)