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紀州 木の国・根の国物語

改版

角川文庫 な22−2

出版社名 角川書店
出版年月 2009年1月
ISBNコード 978-4-04-145611-8
4-04-145611-8
税込価格 748円
頁数・縦 308P 15cm
シリーズ名 紀州

商品内容

要旨

新宮、古座、吉野―。神話と伝説、そして敗者の地、故郷・紀州。その自然の核を探り当てたい。生の人生を聞きたい。地霊と言葉を交わし、美しさのおおもとを見たい。漁業組合で、製材所で、食肉センターで、この土地に生まれ、生活する人々の声を求め、中上は歩き廻り、立ちどまり、また歩く。「差別」という物の怪は、まだこの地をさすらっているのか。鋭い視線で半島をえぐる旅を記録した、ルポルタージュの歴史的快作。

目次

序章
新宮
天満
古座
紀伊大島
和深
日置
朝来
皆ノ川
本宮
尾呂志
有馬
尾鷲
紀伊長島
松阪
伊勢
古座川
十津川
吉野
田辺
御坊
和歌山
高野
天王寺
終章・闇の国家

おすすめコメント

”著者の故郷であり小説の舞台である””根の国””紀州を描くルポルタージュ紀州、そこは、神武東征以来、敗れた者らが棲むもう一つの国家で、鬼らが跋扈する鬼州、霊気の満てる気州だ。そこに生きる人々が生の言葉で語る、””切って血の出る物語””。隠国・紀州の光と影を描く。”

著者紹介

中上 健次 (ナカガミ ケンジ)  
1946年和歌山県新宮市生まれ。作家・批評家・詩人。『灰色のコカコーラ』でデビュー。73年、『十九歳の地図』が第69回芥川賞候補となる。76年『岬』で第74回芥川賞を受賞。ウィリアム・フォークナーに影響を受け、土俗的な手法で紀州熊野を舞台に「紀州サーガ」とよばれる小説群を執筆。92年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)