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聖家族のランチ

角川文庫

出版社名 角川書店
出版年月 2005年11月
ISBNコード 978-4-04-157942-8
4-04-157942-2
税込価格 792円
頁数・縦 308P 15cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 聖家族は何を食べているのか

    聖家族は何を食べているのか「誰もが羨む幸せな家族」を演じている夫婦と1男1女。それぞれが秘密を抱えながら、表面は取り繕っている。しかし、その危うさは当然の帰結として、崩壊へとすすむ。その様子をうまく描く前半部分。後半に突然、衝撃の事件が起こる。さらに一家崩壊かと思わせるが、ここから家族は、ナントも奇妙な一致団結。再生の望みのない家族の団結は、どこへ向かうのか?読者を驚かせる最終展開となる。ランチボックスにある「あれ」とは何か? 

    (2006年10月8日)

商品内容

要旨

大手都市銀行に勤務する夫のヨーロッパ赴任に伴って、現地で料理を学んだユリ子は、帰国後、美貌の料理研究家として一躍マスコミの脚光を浴びるようになっていた。母のアシスタントを務める長女と、有名進学校に通う高校生の長男をもち、母の美味しい手料理に舌鼓をうちながら会話をはずませていたこの家族に、やがて暗い「影」が忍び寄る。ユリ子と雑誌編集長の不倫、夫が遭遇した金融危機の荒波、長男に手を伸ばすある組織…。家族四人がそれぞれに口にはできない“秘密”を抱えていたのだ。家族の崩壊と再生の困難さを、衝撃のストーリーで描いた傑作長編小説。

著者紹介

林 真理子 (ハヤシ マリコ)  
1954年、山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒。85年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、95年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、98年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。96年小説『不機嫌な果実』がベストセラーになり、映画化される。99年エッセイ『美女入門』が話題になるなど、小説、エッセイ両分野で活躍中。直木賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)