書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
万葉集のもつ価値についてはすでに多くの方が語っており、ここで読書子があらためて述べるまでもない。しかし、あえてひとつ挙げるとすれば、この歌集はすべて「大和ことば」で書かれたものであるというところに尽きると思う。日本国民とはどのような民族であるのか、われわれは何を心の拠り所にしてきたか。ことばがある、ということは、すなわちその事柄について想い考えることができるということを意味することからすれば、われわれ現代人にとってこの日本最古の歌集のもつ価値は、まさに測り知れないほど大きいといえよう。本書の豊富な大和ことばの注釈に出会うたび、読書子は傍線を引き、ページの角を折っていった。その数だけ祖先の想いに近づいた気がしたものである。読者の皆さんも、本書を手に取ったら、ぜひ本に自分なりの跡を印していただきたい。後で読み返した時の感慨が違うからだ。古典はそうした読み方がふさわしい。(のり)
(2008年6月12日)
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商品内容
要旨 |
さまざまな階層の人々が自らの心を歌ったわが国最古の歌集「万葉集」から名歌約140首を選び丁寧に解説。参考歌を含めて約200首を収録。参考情報を付しながら、歌に託した万葉人のさまざまな思いがよくわかるように構成。原文も現代語訳も総ルビ付きで、朗読にも最適。 |
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目次 |
早春の妻問い―籠もよみ籠持ち |