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万葉集

角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス

出版社名 角川書店
出版年月 2001年11月
ISBNコード 978-4-04-357406-3
4-04-357406-1
税込価格 748円
頁数・縦 254P 15cm
シリーズ名 万葉集

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 万葉集のもつ価値についてはすでに多くの方が語っており、ここで読書子があらためて述べるまでもない。しかし、あえてひとつ挙げるとすれば、この歌集はすべて「大和ことば」で書かれたものであるというところに尽きると思う。日本国民とはどのような民族であるのか、われわれは何を心の拠り所にしてきたか。ことばがある、ということは、すなわちその事柄について想い考えることができるということを意味することからすれば、われわれ現代人にとってこの日本最古の歌集のもつ価値は、まさに測り知れないほど大きいといえよう。本書の豊富な大和ことばの注釈に出会うたび、読書子は傍線を引き、ページの角を折っていった。その数だけ祖先の想いに近づいた気がしたものである。読者の皆さんも、本書を手に取ったら、ぜひ本に自分なりの跡を印していただきたい。後で読み返した時の感慨が違うからだ。古典はそうした読み方がふさわしい。(のり)

    (2008年6月12日)

商品内容

要旨

さまざまな階層の人々が自らの心を歌ったわが国最古の歌集「万葉集」から名歌約140首を選び丁寧に解説。参考歌を含めて約200首を収録。参考情報を付しながら、歌に託した万葉人のさまざまな思いがよくわかるように構成。原文も現代語訳も総ルビ付きで、朗読にも最適。

目次

早春の妻問い―籠もよみ籠持ち
潮満ちて―熟田津に船乗りせむと
大和三山の妻争い―香具山は畝傍ををしと
春秋の優劣―冬こもり春さり来れば
三輪山との別れ―三輪山をしかも隠すか
額田大王と大海人皇子―あかねさす紫野行き
初夏の香具山―春過ぎて夏来るらし
近江荒都―楽浪の志賀の唐崎
古き都―古の人に我れあれや
玉裳の裾―嗚呼見の浦に舟乗りすらむ〔ほか〕