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仏像の秘密を読む

角川ソフィア文庫 H129−1

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2020年6月
ISBNコード 978-4-04-400570-2
4-04-400570-2
税込価格 1,298円
頁数・縦 265P 15cm

商品内容

要旨

人間とは異なり奇妙な形をした爪、前方向に引っ張られた耳、顔の各部にいくつも開けられた穴…仏師が密かに仕掛けた「秘策」は、まさに仏像の細部に宿っていた。願主の畏れや人々の祈りを、彼らはいかにして具現化しようとしたのか。さまざまな仏像の修復作業にも携わる著者が、造形と技法の両面から、その緻密な工夫と計算に迫る。仏像写真家・小川光三による写真を多数収録した、仏像散策のお供にも最適の一冊。

目次

右手の指三本、その爪が語る止利仏師の惑い 飛鳥寺釈迦如来坐像(飛鳥大仏)
飛鳥仏の源流 中国化した異国の仏
台座に仕掛けた「往登浄土」の構想 法隆寺釈迦三尊像
放電する天衣―先端に忍ばせた刃物の形 法隆寺夢殿救世観音立像
伸び上がる若竹のイメージ―衣文でさらなる上昇性 法隆寺百済観音立像
微笑みの弥勒 広隆寺弥勒菩薩半跏像
壁から外へ、踏み出す異人 薬師寺本尊台座
三面六臂の自然な異形―その融合の秘策・耳 興福寺阿修羅立像
飛び出す金剛杵、風をはらむ天衣 東大寺法華堂執金剛神立像
凹ませて出す、逆転の量感表現 東大寺法華堂不空羂索観音立像〔ほか〕

出版社・メーカーコメント

微笑・憤怒・憂い……その表情に隠された工夫とは?時を超え、私たちを魅了する仏像。その背景には、素材との格闘から外観との調和まで、仏師たちの知られざる創意工夫があった。彼らの途方もない熱量と緻密な計算に造形と技法の両面から迫る。写真:小川光三

著者紹介

山崎 隆之 (ヤマザキ タカユキ)  
1942年、東京都生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程(保存修復技術専攻)修了。東京藝術大学美術学部付属古美術研究施設勤務を経て、愛知県立芸術大学名誉教授、京都芸術大学客員教授。専門は日本彫刻技法史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)