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仏典をよむ 死からはじまる仏教史

増補

角川ソフィア文庫 G119−2

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2021年1月
ISBNコード 978-4-04-400631-0
4-04-400631-8
税込価格 1,232円
頁数・縦 414P 15cm
シリーズ名 仏典をよむ

商品内容

要旨

原始仏教に始まり、大乗仏教を経て、日本の仏教へ。死者・他者との関わりから、即身成仏、宗教国家、さらにキリスト教からの視点までも考える。「空」とは何か、大乗仏教はいかに誕生したのか、そして日本仏教の変化とは―。『法華経』『般若心経』『教行信証』『正法眼蔵』などを、仏教学の第一人者が従来の研究や通説にとらわれず読み解く、スリリングな試み。「仏典をよむ視座」として近年の研究成果を加えた。

目次

第1部 死からはじまる仏教(大いなる死―『遊行経』
死と生の協奏―『無量寿経』
他者と関わり続ける―『法華経』
否定のパワー―『般若心経』
心の中の地獄と仏―智〓『摩訶止観』
禅の中の他者と死者―圜悟『碧巌録』)
第2部 日本化する仏教(現世を超えた秩序―景戒『日本霊異記』
仏教は俗世に何をなしうるのか―最澄『山家学生式』
この身のままに仏となる―空海『即身成仏義』
贈与する他者―親鸞『教行信証』
脱構築から再構築へ―道元『正法眼蔵』
宗教国家は可能か―日蓮『立正安国論』
異教から見た仏教―ハビアン『妙貞問答』)

出版社・メーカーコメント

仏典は、仏の死を乗り越えるために生まれた。第一人者が捉えた仏教の本質従来の固定概念から解き放ったとき、仏典は今日を生きるための思想書となる。仏教の本質は、異形の他者との関わりにある。仏陀の死後、残された人々の超克のなかに成立を求め、親しみやすい意訳で読み解く。

著者紹介

末木 文美士 (スエキ フミヒコ)  
1949年、山梨県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学名誉教授、国際日本文化研究センター名誉教授。専門は仏教学・日本思想史。仏教を含めた日本思想史・宗教史の研究とともに、広く哲学・倫理学の文脈のなかで、現代に生きる思想としてそのあり方を模索。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)