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脳からみた心

角川ソフィア文庫 SP K−118−1

出版社名 角川学芸出版
出版年月 2013年6月
ISBNコード 978-4-04-405219-5
4-04-405219-0
税込価格 817円
頁数・縦 301P 15cm

商品内容

要旨

言葉・知覚・記憶からなる心の働きは、脳が傷を受けると不思議な壊れ方を見せはじめる。「目を閉じて」と言われると口を開ける失語症。見えないはずの眼で、点滅する光源を指さす盲視。発症時を起点に、記憶や未来の時間を失う健忘症―。脳損傷に関する数多くの臨床例を通して、脳の不思議と心のダイナミズムを平易に解説。神経心理学の第一人者が「心とは何か」という永遠の問いに迫る、不朽のロングセラー。

目次

1 言葉の世界(言葉は「意味野」の裾野をもつ
「語」の成立基盤
語は範疇化機能をもつ
「意味野」の構造
「語」から「文」への意味転換
自動的な言葉と意識的な言葉
言語理解における能動的な心の構え
状況と密着した言葉
言葉はかってに走り出す
過去の言葉が顔を出す
言葉の反響現象
言葉の世界は有機体)
2 知覚の世界(知覚の背景―「注意」ということ
注意の方向性
「見えない」のに「見ている」こと
「かたち」を見ること
「かたち」の意味
二つの形を同時に見ること
「対象を見る」とは何か
視覚イメージの分類過程
対象を掴む
私はどこにいるのか?)
3 記憶の世界(刹那に生きる
短期記憶から長期記憶へ
長期記憶が作られる過程
記憶の意味カテゴリー
記憶と感情の関わり
短期記憶はなぜ必要か)
4 心のかたち(言語と音楽能力は関係あるか
言語と絵画能力は関係あるか
左右大脳半球を分離する
人は複数の心をもつ
心のかたち)

著者紹介

山鳥 重 (ヤマドリ アツシ)  
1939年、兵庫県生まれ。神戸大学大学院医学研究科修了。医学博士。1969〜72年、ボストン大学医学部ニューロロジー教室のレジデント・プログラムに在籍。ボストン・ヴェテランズ・アドミニストレーション病院で失語症など高次脳機能障害の臨床に従事。以来、神経内科医として失語症の診察、研究にあたる。東北大学大学院医学系研究科教授、神戸学院大学人文学部教授を経て、2010年3月、同大学定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)