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和歌史 なぜ千年を越えて続いたか

角川選書 641

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2020年10月
ISBNコード 978-4-04-703653-6
4-04-703653-6
税込価格 1,870円
頁数・縦 334P 19cm

商品内容

要旨

言葉には、意味を越えて心に届く力がある―七世紀前半には形態を整え、江戸時代まで続いた和歌。なぜ三十一文字の定型詩は千二百年以上も続いたのだろう?額田王から、紀貫之、紫式部、西行、藤原俊成・定家、細川幽斎、香川景樹まで。歌人たちが紡いできた言葉と言葉は、本歌取りや掛詞、縁語などを通して網の目にようにつながり広がっている。連綿と続く「言葉の網」を通史的に読み解き系譜化し、和歌史全体をとらえ直す!

目次

額田王―宮廷に演じる
柿本人麻呂―劇を歌う
山上憶良―到来するものへのまなざし
大伴家持―和歌史を始める
在原業平―生の境界で歌う
紀貫之―言葉の想像力を展開する
曾禰好忠―身の想像力を解放する
源氏物語の和歌―創作感覚を刺激する
和泉式部―生と死を越境する
源俊頼―連動する言葉と想像力
西行―変貌を演じる
藤原俊成・定家―「古典」をつくる
京極為兼と前期京極派―あわいにひそむ意志
頓阿―正統派和歌の普及者
正徹―想念と感覚にまぎれる
三条西実隆―「みやび」を守り立てた文化人
細川幽斎―戦国を生き抜く歌道
後水尾院―和歌の価値を高める
香川景樹―溶け込んでいく「しらべ」

出版社・メーカーコメント

和歌とは何か。連綿と続く言葉の文化の謎を解明する!古代から近世まで、日本人は、この三十一文字の文化にどう遊び、何を託してきたのか。なぜ、和歌は千年の時をこえてつづいてきたのか?

著者紹介

渡部 泰明 (ワタナベ ヤスアキ)  
1957年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。博士(文学)。フェリス女学院大学、上智大学を経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専攻は和歌文学・中世文学。著書に『中世和歌史論 様式と方法』(岩波書店/40回角川源義賞文学研究部門受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)