
僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2007年5月 |
ISBNコード |
978-4-06-213917-5
(4-06-213917-0) |
税込価格 | 1,650円 |
頁数・縦 | 253P 20cm |
商品内容
要旨 |
英語1の点数が20点足りない。ただそれだけの理由だった。2週間後の保護者会までに、すべてを消し去らなければ―。3000枚の捜査資料に綴られた哀しき少年の肉声を公開!少年法のタブーを破る衝撃ノンフィクション。過熱する受験戦争へ警告の書。 |
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目次 |
序章 逮捕/焼け落ちた絆 |
出版社 商品紹介 |
超進学校に通う天才少年はなぜ継母と義理の弟妹を焼き殺したのか。背景にあった医師である父親の暴力の真相とは。 |
おすすめコメント
3000枚の捜査資料が明かす衝撃の新事実超進学校・東大寺学園に通うIQ135の天才少年はなぜ継母と義理の弟妹を焼き殺したのか。背景にあった医師である父親の筆舌に尽くしがたい暴力の真相とは。
出版社・メーカーコメント
IQ136の天才少年はなぜ、自宅に火をつけたのか――。2006年6月20日、奈良県で発生した事件は日本中を震撼させた。全国でも屈指の進学校・私立東大寺学園高校に通う16歳少年が自宅に火をつけ逃走、焼け跡からは少年の継母と異母弟妹の3人が遺体となって発見された。事件後、少年は中等少年院に送られたが、事件の真相は少年法の厚いベールに包まれていまだに明らかになっていない。著者の草薙厚子氏は、独自に入手した3000枚の捜査資料をもとに、少年と家族の実態に迫る。警察が作成した供述調書には、少年の振り絞るような肉声が残されていた。僕はこれまでパパから受けた嫌なことを思い出しました。パパの厳しい監視の下で勉強させられ、怒鳴られたり殴られたり蹴られたり、本をぶつけられたりお茶をかけられたりしたことを。なんでパパからこんな暴力を受けなければならないんや。一生懸命勉強してるやないか。何か方法を考えてパパを殺そう。パパを殺して僕も家出しよう。自分の人生をやり直そう――。僕はそう思うようになりました。(「第一章 計画/殺害カレンダー」より)少年は4歳の時から、医師である父親にマンツーマンの勉強指導を受けていた。指導はやがて鉄拳制裁とセットになり、少年は十年以上にわたって虐待に近い暴力を受け続けた。少年はついに、父親殺害を決意する。中間テストの英語の点数が平均点に20点足りない――。直接の引き金となったのは、ただそれだけのことだった。そして実際に犠牲になったのは、憎んでいた父親ではなく、罪のない継母と弟妹だった。本書には、少年が父親を殺そうと決意してから家に火をつけるまで、みずからの心の動きを赤裸々に記した直筆の「殺害カレンダー」が掲載されている。父親は少年が医師となることを強く望んでいた。医師となるためには良い大学に行かなければならない。そのためには勉強を強要するのもやむをえない――。そうしたひとりよがりの愛情が、いつしか少年を追い詰めていた。今回の事件は、「特殊な家庭の特異な出来事」と言えるのか。過熱する受験戦争の中、わが子を「所有物」だと思っているすべての親は、この父親の予備軍かもしれない。本書はいま改めて、「家族のあり方」を世に問う一冊でもある。