西洋中世奇譚集成 魔術師マーリン
講談社学術文庫 2304
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2015年7月 |
ISBNコード |
978-4-06-292304-0
(4-06-292304-1) |
税込価格 | 1,221円 |
頁数・縦 | 283P 15cm |
商品内容
要旨 |
中世伝説で、最高の魔法使いマーリンの物語。円卓の騎士でも知られるアーサー王の誕生を描く一大スペクタクル。悪魔の子マーリンが不思議な予言力を発揮し、危機にあるブリテン国の王家三代に知恵と力を貸し、アーサーが王になるまでを導く波乱万丈の物語である。アーサー王物語と聖杯伝説を合体させた中世ロマンの金字塔が、本邦初訳でついに登場! |
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おすすめコメント
中世伝説において最高の魔法使いマーリンの物語です。伝説のブリテン王にして、円卓の騎士の物語でも知られるアーサー王誕生の秘密を語る本書は、マーリンの誕生からアーサー王の英雄行為までの一大スペクタクルを描きます。アーサーの助言者で、強力な魔法使いとしてのマーリンはジェフリー・オヴ・モンマスの『ブリテン年代記』で最初に言及されるほか、さまざまな物語で異なるマーリン像が描かれています。本書はそのヴァリエーションです。悪魔と夢の中で交わって生まれたマーリンは、キリスト教の力で悪魔由来の邪悪さが消え、過去・未来を見通す不思議な力を備えるようになります。サクソン人の襲撃を受けるブリテンを守る王族三代コンスタン→ユテル→アーサーを導き、最終的にアーサー王の戴冠までのお膳立てを整えていきます。ロベールによる物語の大きな特徴は、聖杯伝説をアーサー王伝説のなかに組みこんでいることです。また本書では原本の異本も参照し、アーサー王がローグル国を末永く平和におさめてという結末と最後にマーリンがアーサー王の由来を説明して終わる結末のふたつが収録されています。本邦初訳の中世ロマンです。