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失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛

講談社選書メチエ 779

出版社名 講談社
出版年月 2023年2月
ISBNコード 978-4-06-528211-3
4-06-528211-X
税込価格 1,870円
頁数・縦 250P 19cm

商品内容

要旨

盗作、薬物中毒、数度の心中事件…。最後は妻子を残して愛人と三八歳で入水心中を遂げた作家は、今なお多くの読者を惹きつけてやまない。三島由紀夫に「治りたがらない病人」と毛嫌いされ、「走れメロス」のモチーフ「熱海事件」に巻き込まれた檀一雄を激怒させた作家。太宰の弱者に寄り添う独特な視線、自堕落なあり方は、弱々しく生きる自由を決して否定しない。ダメ人間太宰の深い愛に触れる、感動の評論。

目次

序章 ふたつの失格
第1章 言語的異性装趣味―女生徒の見た世界(女であることへの嫌悪
なぜ私は「女」なのか ほか)
第2章 人間失格と人間宣言―太宰治と天皇(人間と「人非人」
太宰と戦後社会 ほか)
第3章 戦後の作家のサバイバル―太宰と三島(三島由紀夫は太宰治の文学をどのように見ていたか
二人の邂逅 ほか)
終章 私的太宰治論あるいはすこし長いあとがき

出版社・メーカーコメント

心中、盗作、遊蕩……。自己破滅的な生涯と『斜陽』『津軽』『人間失格』など、読者を魅了する作品を遺した作家の魅力の源泉に迫る

著者紹介

千葉 一幹 (チバ カズミキ)  
1961年生まれ。大東文化大学教授。文芸評論家。東京大学文学部仏文科卒、同大学院比較文学比較文化修士課程修了、博士課程中退。群像新人文学賞受賞。島田謹二記念学藝賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)