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裁判官も人である 良心と組織の狭間で

講談社文庫 い86−3

出版社名 講談社
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-06-538291-2
4-06-538291-2
税込価格 990円
頁数・縦 384P 15cm

商品内容

要旨

裁判官も我が身は大事、出世だってしたいはず。だが、彼らの保身や組織防衛のために、判決が歪められるとしたら―原発再稼働の可否を決め、死刑宣告をする。神ならぬ身で重責を担うエリートたちはそのとき何に悩み、裁きを下すのか。隠されてきた裁判官の「素顔」を明らかにした傑作ノンフィクション。

目次

第一章 視えない統制
第二章 原発をめぐる攻防
第三章 萎縮する若手たち
第四章 人事評価という支配
第五章 権力の中枢・最高裁事務総局
第六章 「平賀書簡問題」の衝撃
第七章 ブルーパージが裁判所を変えた
第八章 死刑を宣告した人々
第九章 冤罪と裁判官
第十章 裁判所に人生を奪われた人々
第十一章 ねじ曲げられた裁判員制度
第十二章 政府と司法の暗闘

出版社・メーカーコメント

エリートが組織の「犬」になった瞬間!最高裁に逆らったら法曹界追放、原発差し止めで出世は絶望、警察リークを盲信で冤罪……。正義の神でもなければ、AIでも六法全書でもない。隠されてきた「ナマ臭い」裁判官の素顔を暴き出す傑作ノンフィクション!原発再稼働の可否を決め、死刑宣告をし、「一票の格差」について判断を下す−−裁判官は、普通の人には想像できないほどの重責を負う。その重圧に苦悩する裁判官もいれば、個人的な出世や組織の防衛を優先する裁判官もいる。絶大な権力を持つ「特別なエリート」は何を考え、裁いているのか?出世欲、プライド、正義感、情熱…生々しい感情が渦巻く裁判官の世界。これまで堅く閉ざされていたその扉を、粘り強い取材が、初めてこじ開けた。「週刊現代」連載時から大きな反響を呼んだノンフィクションが文庫化!日本エッセイスト・クラブ賞受賞。

著者紹介

岩瀬 達哉 (イワセ タツヤ)  
1955年、和歌山県生まれ。ジャーナリスト。2004年、『年金大崩壊』『年金の悲劇』(ともに講談社)により講談社ノンフィクション賞を受賞。また、同年「文藝春秋」に掲載した「伏魔殿 社会保険庁を解体せよ」によって文藝春秋読者賞を受賞。’20年には本書で第68回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)