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マグダラのマリア エロスとアガペーの聖女

中公新書 1781

出版社名 中央公論新社
出版年月 2005年1月
ISBNコード 978-4-12-101781-9
4-12-101781-1
税込価格 880円
頁数・縦 238P 18cm

商品内容

要旨

聖母マリアやエヴァと並んで、マグダラのマリアは、西洋世界で最もポピュラーな女性である。娼婦であった彼女は、悔悛して、キリストの磔刑、埋葬、復活に立ち会い、「使徒のなかの使徒」と呼ばれた。両極端ともいえる体験をもつため、その後の芸術表現において、多様な解釈や表象を与えられてきた。貞節にして淫ら、美しくてしかも神聖な、“娼婦=聖女”が辿った数奇な運命を芸術作品から読み解く。図像資料多数収載。

目次

第1章 揺らぐアイデンティティ(福音書のなかのマグダラのマリア
外典のなかのマグダラのマリア
「罪深い女」=マルタの姉妹ベタニアのマリア=マグダラのマリア
隠修士としてのマグダラ
『黄金伝説』のなかのマグダラ)
第2章 マグダラに倣って(イミタティオ・マグダレナエ)(フランチェスコ修道会
ドミニコ修道会
信者会(コンフラッテルニタ)とマグダラ
聖女たちの規範としてのマグダラ
サヴォナローナとマグダラ)
第3章 娼婦たちのアイドル(一四世紀のナポリ
一五世紀のフィレンツェ
16世紀のローマ
17世紀のローマ)
第4章 襤褸をまとったヴィーナス(「この上なく美しいが、またできるだけ涙にくれている」
「何と美しいことか、見なければよかったほどだ」
「たとえ深く傷ついた人でも、なおも美しいということはありうるだろう」
エヴァと聖母マリアのあいだ
ジョヴァンニ・バッティスタ・マリーノの詩)

著者紹介

岡田 温司 (オカダ アツシ)  
1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。京都大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)