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飛鳥の木簡 古代史の新たな解明

中公新書 2168

出版社名 中央公論新社
出版年月 2012年6月
ISBNコード 978-4-12-102168-7
4-12-102168-1
税込価格 946円
頁数・縦 270P 18cm

商品内容

文学賞情報

2014年 第2回 古代歴史文化賞受賞

要旨

かつて日本古代史は、『日本書紀』『古事記』や中国の史書に頼らざるを得なかった。だが一九九〇年代後半以降、三万点以上に及ぶ飛鳥時代の木簡の出土が相次ぎ、新たな解明が進み始める。本書は、大化改新、中国・朝鮮半島との関係、藤原京造営、そして律令制の成立時期など、日本最古の木簡から新たに浮かび上がった史実、「郡評論争」など文献史料をめぐる議論の決着など、木簡解読によって書き替えられた歴史を描く。

目次

序章 一三〇〇年の時を超えて
第1章 日本最古の木簡(紀年銘木簡から探る
考古学的見地から探る
日本における木簡使用の始まり)
第2章 大化改新はあったのか(「乙丑年」荷札木簡の衝撃
荷札木簡からみた「国―評―五十戸」制)
第3章 天武天皇と持統天皇の王宮(日本最古の暦
石神遺跡の性格
飛鳥浄御原宮の姿)
第4章 飛鳥の総合工房(富本銭を鋳造した攻防
飛鳥池工房の性格)
第5章 飛鳥寺の多彩な活動―日本最古の寺院の姿(飛鳥寺と道昭
宗教・医療・経済活動)
第6章 藤原京の誕生(長い造営工事藤原京の街並み
都市問題の発生と信仰)
第7章 日本古代国家の転換点―大宝律令制定の波紋(一三〇〇年後の大発見
画期としての七〇一年)
終章 「飛鳥の木簡」の意義

出版社・メーカーコメント

四万点以上の出土により、浮かび上がった大化改新などの新たな史実、文献上の論争の決着など、解読によって書き替えられた歴史を描く

著者紹介

市 大樹 (イチ ヒロキ)  
1971(昭和46)年愛知県生まれ。2000年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学(2001年、文学博士)。01年から奈良文化財研究所研究員・主任研究員として発掘調査・木簡整理に従事。09年大阪大学大学院文学研究科准教授。12年第8回日本学術振興会賞・第8回日本学士院学術奨励賞受賞。日本古代史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)