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大隈重信 下

「巨人」が築いたもの

中公新書 2551

出版社名 中央公論新社
出版年月 2019年7月
ISBNコード 978-4-12-102551-7
4-12-102551-2
税込価格 1,100円
頁数・縦 379P 18cm
シリーズ名 大隈重信

商品内容

要旨

大隈内閣は内紛のため四ヵ月で瓦解。苦難の時期を迎えるも、日露戦争後に早稲田大学総長や文明論者として活動、全国を積極的に遊説した。一九一四年に二度目の組閣を迎え、第一次世界大戦という難局にあたり日本の舵を取る。時にポピュリズム的手法を用い、「大平民」政治家として広汎な支持を集めた。下巻は、一九二二年に没するまでの「巨人」の後半生と晩年を辿る。葬儀に「百万人」が駆けつけた大隈の魅力を描き切る。

目次

第5部 忍耐編(東アジア情勢の激変への対応―義和団の乱
再組閣への気力―日露戦争
不遇の時代の意気込み―日露戦争後の立憲政治と日中関係
文明論の展開―早大総長の日露戦後)
第6部 老熟編(政界の流動化に希望を見る―大正新政
二度目の組閣―第一次世界大戦に参戦
イギリス風政党政治をめざす―山県閥・薩摩閥・政友会との戦い
加藤高明しかいない―二十一ヵ条要求の落とし穴
「世界改造」と国内調和の願い―ヴェルサイユ講和会議・労働運動)
過熱した大隈ブームとは

おすすめコメント

政治的に不遇の時代を迎えても、多分野で旺盛に活動を続ける大隈重信。その後、二度目の組閣の時を迎え、第一次世界大戦などの難局と向き合うことになる。膨大な史料を通して、彼の後半生と晩年を浮き彫りにする。そこからは近代日本の「巨人」の全体像も見えてくるだろう。

著者紹介

伊藤 之雄 (イトウ ユキオ)  
1952(昭和27)年福井県生まれ。76年京都大学文学部史学科卒。81年京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学、名古屋大学文学部助教授等を経て94年京都大学大学院法学研究科教授。2018年京都大学名誉教授。専攻・日本近現代政治外交史。博士(文学)。著書『昭和天皇伝』(文藝春秋、2011年(文春文庫、2014年)、司馬遼太郎賞受賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)