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肝臓のはなし 基礎知識から病への対処まで

中公新書 2689

出版社名 中央公論新社
出版年月 2022年3月
ISBNコード 978-4-12-102689-7
4-12-102689-6
税込価格 902円
頁数・縦 233P 18cm

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要旨

「非常に大切な物事」を指す「肝心要(肝腎要)」という言葉に入っている「肝」は「肝臓」を意味するとされている(心は心臓、腎は腎臓)。人体で脳と並ぶ最大級の臓器である肝臓は、生体の恒常性を維持するための、きわめて重要性の高い多様な機能を果たしている。どんなメカニズムで働いているのだろうか。本書では、日本人の4~5人に一人の割合で肝機能に異常があるとされながら、「どんな働きをする臓器なのか」が一般にあまり知られていない肝臓について、基礎知識を解説。「沈黙の臓器」と言われ、異変が気づかれないことも少なくない肝臓は、体中のエネルギーを調整し、老廃物や、薬やアルコールなど体外からの異物を処理する。その重要さゆえに、肝硬変、肝臓がんなどの病気は重篤になりやすく、時に人命にも関わる。著者は大阪大学大学院医学系研究科教授(消化器内科学)。医学博士。2018年から日本肝臓学会理事長、2022年4月から大阪大学医学部附属病院病院長を務める。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2022年5月10日]

商品内容

要旨

現代の日本人は、四〜五人に一人の割合で、肝機能に異常があるとされる。「沈黙の臓器」である肝臓の異変に気づかぬまま、慢性の病で死に至る場合も多い。本書では、健康診断以外で意識しづらい肝臓について、基礎知識をイチから解説。飲酒やダイエットとの関係、健診項目の見方、主な肝臓病と最新の治療などを、医学史の流れをふまえつつ紹介する。健康な毎日のために知っておきたい、人体最大の臓器をめぐる医学講義。

目次

第1章 食べ物、占い、そして黄疸―人と肝臓の出合い
第2章 歴史の中の肝臓―「肝臓の構造」はいかに記述されてきたか
第3章 「沈黙の臓器」の仕事―肝臓の機能
第4章 アルコールvs.肝臓―飲んでいい人、だめな人
第5章 肝炎との戦い―研究者の格闘の歴史
第6章 肝臓がんの特徴―肝臓の線維化とがん化
第7章 肝硬変の怖さ―肝不全と門脈圧亢進症
第8章 肝臓の病気をもっと知る―代表的な肝臓病
終章 肝臓を守るためにできること

出版社・メーカーコメント

現代の日本人は、四〜五人に一人の割合で、肝機能に異常があるといわれる。ウイルス、肥満、アルコール……原因はさまざまだが、「沈黙の臓器」である肝臓の異変に気づかないまま、年間五万人近くが慢性の肝臓病によって亡くなっていることをご存じだろうか。本書では、普段あまり意識することのない肝臓について、発見の歴史から、知られざる能力、アルコールや脂肪分解との関係、主要な肝臓病とその対策など、健康な日々のために知っておきたい知識を総ざらいする。

著者紹介

竹原 徹郎 (タケハラ テツオ)  
1959年、東京都生まれ。大阪大学大学院医学系研究科教授(消化器内科学)。1984年に大阪大学医学部を卒業後、第一内科入局。1993年、医学博士。1998‐2000年、米国マサチューセッツ総合病院消化器科研究員(ハーバード大学医学部)。2011年から現職。2018年から日本肝臓学会理事長。2022年4月から大阪大学医学部附属病院病院長。専門:肝臓病学、消化器病学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)