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縄文人と弥生人 「日本人の起源」論争

中公新書 2709

出版社名 中央公論新社
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-12-102709-2
4-12-102709-4
税込価格 1,034円
頁数・縦 301P 18cm

商品内容

要旨

日本人は、在来の縄文人と渡来系弥生人の混血によって生まれた。「日本人の起源」の定説である。しかし、この縄文/弥生人モデルが二〇世紀後半に定着するまで、人種交替説、固有日本人説、混血説、変形説など、様々な説が唱えられてきた。研究の進展とともに、見え隠れするのは同時代の社会からの影響だ。近年はゲノム解析により、縄文/弥生人の図式もゆらぐ。起源を訪ねた研究者たちの足跡を辿り、日本人の自画像を描きだす。

目次

第1章 日本人類学・考古学の誕生と人種交替モデル
第2章 日本人とは誰か
第3章 人種交替モデルを越えて
第4章 土器編年と日本人起源論
第5章 日本に旧石器時代は存在したか
第6章 アジア太平洋戦争と縄文・弥生研究
第7章 敗戦と考古学の時代
第8章 人種連続モデルと縄文/弥生人モデル
終章 縄文/弥生人モデルと縄文の時代

出版社・メーカーコメント

日本人は、縄文人と(渡来系)弥生人の混血によって生まれた。広く知られている、日本人の由来である。しかしこの「縄文/弥生」の時代区分が定着したのは二〇世紀後半のことにすぎず、骨と土器の発見によって、たえず日本人の起源は塗りかえられてきた。縄文人は遠い祖先なのか。弥生人は征服者か。政治や神話に翻弄されつつ、「人種」と「民族」をまなざした人類学者・考古学者の思索から、日本人の自画像を明らかにする。

著者紹介

坂野 徹 (サカノ トオル)  
1961年東京都生まれ。九州大学理学部生物学科卒業。東京大学大学院理学系研究科(科学史・科学基礎論専攻)博士課程単位取得退学。博士(学術)。日本大学経済学部教授。専門は科学史、人類学史、生物学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)