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大航海時代の日本人奴隷 アジア・新大陸・ヨーロッパ

増補新版

中公選書 116

出版社名 中央公論新社
出版年月 2021年1月
ISBNコード 978-4-12-110116-7
4-12-110116-2
税込価格 1,650円
頁数・縦 252P 20cm
シリーズ名 大航海時代の日本人奴隷

商品内容

要旨

戦国時代の日本に、奴隷とされた人々が多数存在し、ポルトガル人によって海外に連れ出されていた。その実態は不明だったが、近年三人の日本人奴隷がメキシコに渡っていたことを示す史料が見つかった。ユダヤ教徒のポルトガル人に対する異端審問記録に彼らに関する記述があったのだ。アジアにおける人身売買はどのようなものだったのか。ヨーロッパ勢力の動きに連動した奴隷貿易を背景に、大航海時代のもう一つの相貌が浮かび上がる。

目次

序章 交差するディアスポラ―日本人奴隷と改宗ユダヤ人商人の物語
第1章 アジア(マカオ
フィリピン
ゴア)
第2章 スペイン領中南米地域(メキシコ
ペルー
アルゼンチン)
第3章 ヨーロッパ(ポルトガル
スペイン)
補章 イエズス会と奴隷貿易(長崎の奴隷市場
壬申倭乱
長崎のアフリカ人奴隷)
増補新版 エピローグ(数奇な運命をたどった少年―ダミアン)

出版社・メーカーコメント

戦国時代の日本国内に、「奴隷」とされた人々が多数存在し、ポルトガル人が海外に連れ出していたことは知られていた。しかし、その実態は不明であり、省みられることもほとんどなかった。ところが近年、三人の日本人奴隷がメキシコに渡っていたことを示す史料が見つかった。「ユダヤ教徒」のポルトガル人に対する異端審問記録に彼らに関する記述が含まれていたのだ。アジアにおける人身売買はどのようなものだったのか。世界の海に展開したヨーロッパ勢力の動きを背景に、名もなき人々が送った人生から、大航海時代のもう一つの相貌が浮かび上がる。増補にあたっては、豊臣秀吉の朝鮮出兵によって大量に連行された朝鮮人捕虜、その捕虜たちの扱いに直面したイエズス会、さらに、長崎に連れて来られたアフリカ人奴隷など、アジアにおける奴隷貿易の実態をさらに深く紹介する。

著者紹介

デ・ソウザ,ルシオ (デソウザ,ルシオ)   de Sousa,L´ucio
1978年、ポルトガル生まれ。ポルト大学人文学部大学院博士課程修了。博士(アジア学)。東京外国語大学特任准教授
岡 美穂子 (オカ ミホコ)  
1974年、神戸市生まれ。京都大学大学院博士課程修了。博士(人間環境学)。東京大学史料編纂所准教授。専攻は中近世移行期対外関係史、キリシタン史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)