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「モディ化」するインド 大国幻想が生み出した権威主義

中公選書 151

出版社名 中央公論新社
出版年月 2024年5月
ISBNコード 978-4-12-110152-5
4-12-110152-9
税込価格 1,980円
頁数・縦 278P 20cm

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要旨

2014年からナレンドラ・モディ政権下にあるインドを形容するのに「人口世界一」「GDP急成長」「世界最大の民主主義国」「グローバルサウスの盟主」といった言葉が使われることが多い。「超大国」への道をひた走っているとも言われる。しかし、これらはインドの実情をどれくらい反映しているのだろうか。
本書では、現モディ政権における、権威主義的で「大国幻想」を抱かせるかのような、政治・経済・社会・外交施策の数々を示す。さらにそれに国民が反発することなく、モディ人気が維持される、といった「モディ化」が進行するインドの実像を描き出す。多宗教・多民族国家であるインドは、独立以来、「国を率いるリーダー層は特定の宗教の影響から独立すべきだ」として「世俗主義」の方針をとってきたが、モディが首相に就任してからは「ヒンドゥー至上主義」ともいえる動きが目立つ。とくにムスリムとの間に深刻な分断が起きているようだ。
著者は、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所地域研究センター研究員。インドを中心とする南アジアの政治経済を専門とする。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2024年7月19日]

商品内容

要旨

世界一の人口、急成長する経済、世界最大の民主主義、グローバルサウスの盟主…国際舞台で存在感を増す「大国インド」。だが、足元では権威主義化が急速に進む。2014年にナレンドラ・モディが首相に就任して以降、権力維持・拡大のために、実態と離れた「大国幻想」を振りまき、一強支配を推進しているからだ。本書は、政治・経済・社会・外交に至るまで「モディ化」が進行するインドの実像と問題を冷徹な視点から描き出す。

目次

プロローグ 大国幻想のなかのインド
第1章 新しいインド?
第2章 「カリスマ」の登場
第3章 「グジャラート・モデル」と「モディノミクス」
第4章 ワンマンショーとしてのモディ政治
第5章 新型コロナ対策はなぜ失敗したのか
第6章 グローバル化するモディ政治
エピローグ 「モディ化」と大国幻想

出版社・メーカーコメント

世界一の人口、急成長する経済、世界最大の民主主義、グローバルサウスの盟主……国際舞台で存在感を増す「大国インド」。だが、足元では権威主義化が急速に進む。2014年にナレンドラ・モディが首相に就任して以降、権力維持・拡大のために、実態と離れた「大国幻想」を振りまき、一強体制を推進しているからだ。本書は、政治・経済・社会・外交に至るまで「モディ化」が進行するインドの実像と問題を冷徹な視点から描き出す。

著者紹介

湊 一樹 (ミナト カズキ)  
1979年青森県生まれ。東北大学経済学部卒。2006年ボストン大学より修士号(政治経済学)を取得後、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所に入所。現在、同地域研究センター研究員。専門はインドを中心とする南アジアの政治経済(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)