• 本

潜艦U−511号の運命 秘録・日独伊協同作戦

中公文庫 の20−1

出版社名 中央公論新社
出版年月 2023年2月
ISBNコード 978-4-12-207326-5
4-12-207326-X
税込価格 1,100円
頁数・縦 293P 16cm

商品内容

要旨

枢軸側三国を結ぶベルリンを中心とした世界史の一章は、いまだに秘められたまま今日にいたっている―一九四〇年から三国同盟の軍事委員を務めた著者が、機密資料をもとに綴る戦争秘史。日独の調整に腐心し、Uボートの日本回航を担った臨場感溢れる回想記に、私家版の『自叙 八十八年の回顧』と「東條内閣崩壊の真相」を増補。

目次

1 的はずれになって行く三国条約の効果(シベリヤ経由で戦乱の欧州へ
渡欧後のドイツを見る
ドイツ、イタリアの前線、銃後をみる
ドイツの英本土上陸戦準備の実情
松岡外相の訪独とバルカン戦
ツンボ桟敷から日米交渉を見守る
アメリカを強腰にさせたドイツのモスクワ敗戦)
2 日独伊協力戦の実相(軍事協定の締結
独、伊の軍首脳部と新作戦を語る
日本のインド洋進出に矢の催促
独(伊)の態度冷たくなる
仲直りにドイツ潜水艦の寄贈
ドイツはなぜ対ソ攻勢につまづいたか
日独の経済協力)
3 日本側在独者のベルリン会談(待ちかねた日本からの連絡使
チュニス地中海戦線の戦況
ドイツの潜水艦作戦
連合側の戦争指導とその戦力
ドイツの戦争指導とその戦力および国内事情
ドイツと欧州各国との関係)
4 潜艦U‐511号とともに(ヒットラーついにスターリンを信用せず
寄贈の潜水艦東京へ回航
東京に帰って
日本の決戦態勢の実情
潜艦U・511号の運命
むすび)

出版社・メーカーコメント

戦時中ベルリンで日独伊三国同盟の軍事委員を務め、Uボートの日本回航を担った著者による、枢軸国側からの臨場感溢れる戦争秘史。私家版の自叙伝を増補。

著者紹介

野村 直邦 (ノムラ ナオクニ)  
1885年(明治18)、鹿児島県生まれ。1904年(明治37)海兵第三五期入学、19年(大正8)海大卒。第一潜水隊参謀を経て22年にドイツ駐在。帰国後、第一六潜水隊司令、艦政本部員。29年(昭和4)ドイツ大使館付武官、次いで重巡「羽黒」空母「加賀」艦長、海軍潜水学校長、第二潜水戦隊司令官、連合艦隊参謀長、軍令部第三部長などを経て40年(昭和15)日独伊三国同盟軍事委員となり、43年までドイツ駐在。軍事参議官、横須賀鎮守府長官ののち44年(昭和19)大将。東条英機内閣末期の数日間海相を務めたあと、海上護衛司令官、海運総監となった。戦後、愛郷連盟会長など。73年(昭和48)12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)