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その丘が黄金ならば

出版社名 早川書房
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-15-210151-8
4-15-210151-2
税込価格 2,970円
頁数・縦 381P 19cm

商品内容

要旨

ゴールドラッシュが過ぎ去った黄昏のアメリカ。かつて黄金が埋まっていたこの地を、今は乾いた金色の草だけが覆っている。炭坑の町で暮らす中国系移民一家の子供、11歳のサムと12歳のルーシーは、明け方に〓(ちち)が亡くなっていることに気づいた。媽を数年前に失った二人には、もう居場所はない。だから町から逃げ出し、〓の亡骸を葬る旅に出る。現実的で、協調性を重んじるルーシーと、奔放で、自らの信念を貫こうとするサム。二人で始めたはずの旅はやがて、それぞれの居場所を問うものへと変わっていく―現実と幻想、歴史と神話を織り交ぜながら、ある移民一家の喪失と再生を描く長篇。

出版社・メーカーコメント

父が亡くなり、孤児になったサムとルーシー。二人は亡骸を埋葬する場所を探すため、広大な土地を彷徨う。それは、中国系移民の過去をめぐる壮大な旅の始まりだった──。ゴールドラッシュ以後の西部を舞台にしたブッカー賞候補作。オバマ元大統領が薦める一冊

著者紹介

ジャン,C.パム (ジャン,C.パム)   Zhang,C Pam
1990年、北京生まれ。4歳のときにアメリカに移住し、18歳になるまでに10回も引っ越しながらアメリカ中を転々とする。その後、ブラウン大学、アイオワ大学、英国のケンブリッジ大学などで創作を学ぶ。2020年に本書を発表し、その年のブッカー賞の候補となったほか、オバマ元大統領の2020年のおすすめの一冊にも選ばれ注目を集める。また本書は、PEN/ヘミングウェイ賞、ニューヨーク公共図書館若獅子賞、ラムダ文学賞バイセクシュアル文学部門、センター・フォー・フィクションのデビュー長篇小説部門にもノミネートされた。さらに、全米図書協会が選ぶ「35歳以下の注目作家」の中の5名に選出されるなど、今後の活躍から目が離せない作家である
藤井 光 (フジイ ヒカル)  
東京大学大学院准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)