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強い通貨、弱い通貨

ハヤカワ新書 032

出版社名 早川書房
出版年月 2024年8月
ISBNコード 978-4-15-340032-0
4-15-340032-7
税込価格 1,166円
頁数・縦 299P 18cm

商品内容

要旨

国際経済・金融の分析はミステリーと言って過言ではありません。圧倒的な覇権通貨であった英ポンドは二度の世界大戦の結果、20世紀前半に没落しました。金本位制という当時の硬直的なシステムの下では、それ以外の結果を想定するのは困難です。つまりポンドは、金本位制という「現場」で、世界大戦と大恐慌によって「殺された」のでした。もしドルが没落への道をたどる場合、ドルを「殺す」者は誰でしょうか?本書は今世紀半ばを想定していくつかの候補を検討し、一つの結論に達します。

目次

序章 鷲は舞い降りた―国際通貨覇権の淵源
第1章 幼年期の終り―ドルの誕生
第2章 死にゆく者への祈り―最初の基軸通貨英ポンドの凋落
第3章 黄金三角―短命に終わった基軸通貨としてのドル
第4章 ゴッドファーザー―生き延びたドル秩序
第5章 大いなる幻影―ユーロの挑戦
第6章 ¥の悲劇―地盤沈下する円
第7章 レッド・ドラゴン―人民元の興隆
第8章 電気羊の夢―デジタル・カレンシーの登場
第9章 アクロイド殺し―ドルを殺す者は誰か
第10章 そして誰もいなくなった?―国際通貨覇権の行方

出版社・メーカーコメント

日本国民にとって円の価値の安定が重要なように、国際社会ではドルの価値の安定が重要だ。ドルの「基軸通貨」の座を揺るがしうるのは人民元かユーロか、デジタル通貨か? 円は今後どうなる? お金の基本から歴史、国際通貨覇権の未来まで一気にわかる入門書

著者紹介

宮崎 成人 (ミヤザキ マサト)  
1962年東京都生まれ。1984年東京大学法学部卒業。1988年英オックスフォード大学にて国際関係論修士号(M.Phil)取得。1984年大蔵省(現・財務省)入省。主計官、国際機構課長、副財務官など歴任。ロンドン、バーゼル、ワシントンなどで、BIS、IMF等の国際機関に通算17年間勤務。2016年より東京大学大学院(総合文化研究科)客員教授。現在、三井住友信託銀行顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)