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進化しすぎた脳 中高生と語る〈大脳生理学〉の最前線

出版社名 朝日出版社
出版年月 2004年10月
ISBNコード 978-4-255-00273-6
4-255-00273-8
税込価格 1,650円
頁数・縦 373P 19cm

商品内容

要旨

自由意志からアルツハイマー病の原因まで、おどろくべきトピックスの数々。柔軟性を生むために発達したヒトの脳を、わかりやすく大胆に語った講義。「私自身が高校生の頃にこんな講義を受けていたら、きっと人生が変わっていたのではないか?」ベストセラー『海馬』の著者が、しびれるくらい美しい脳のメカニズムを語る。

目次

第1章 人間は脳の力を使いこなせていない(講義をはじめる前に
みんなの脳に対するイメージを知りたい ほか)
第2章 人間は脳の解釈から逃れられない(「心」とはなんだろう?
意識と無意識の境目にあるのは? ほか)
第3章 人間はあいまいな記憶しかもてない(「あいまい」な記憶が役に立つ!?
なかなか覚えられない脳 ほか)
第4章 人間は進化のプロセスを進化させる(神経細胞の結びつきを決めるプログラム
ウサギのように跳ねるネズミ ほか)

おすすめコメント

自由意志からアルツハイマー病の原因まで、おどろくべきトピックスの数々。ベストセラー「海馬」の著者が、しびれるくらい美しい脳のメカニズムを語る!

内容抜粋

本書「はじめに」より

講義では単なる教科書的な脳の解説にとどまらず、最新の知見をふんだんに取り入れ、できるかぎり新鮮な情報を伝えるように心がけました。どんな情報でもそうですが、最新情報というものは、まだ真偽が確定していない内容を含んでいるものです。こうした危険性を知りつつも、ここでは自分の個性を活かし、私にしかできない独創的な講義をすることに専念しました。本書の一部では、私の専門分野である大脳生理学のフィールドから大幅に踏み出して、心理学や哲学の世界にまで到達しています。「心とは何か、心がどこから生まれるか」といった人類普遍の難題のみならず、「心がそもそも存在する意味は何なのか」といった疑問までに踏み込んでみました。また、薬学部に所属している私の責務として、アルツハイマー病の話題を中心に「薬」の啓蒙にも時間を割きました。とりわけ「意識」の解釈や定義については、脳科学者の間でさえも共通のコンセンサスはなく、形式的に語るのが難しい対象となっています。しかし、ここでも敢えて私は誤解を恐れずに、自分なりの意見を述べました。

著者紹介

池谷 裕二 (イケガヤ ユウジ)  
1970年生まれ。薬学博士。コロンビア大学・生物学講座・博士研究員、東京大学大学院・薬学系研究科・助手(留学中)。98年、海馬の研究により、東京大学大学院薬学系研究科で薬学博士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)