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ベランダのあの子

出版社名 小峰書店
出版年月 2022年10月
ISBNコード 978-4-338-28726-5
4-338-28726-8
税込価格 1,738円
頁数・縦 196P 20cm

商品内容

要旨

ふとなにかが動いたような気がした。立ちどまって、向かいの建物に目をやる。でもどのベランダにも人の気配はなかった。気のせいか。そう思って、背を向ける寸前に気づく。それは、あの子の家のベランダに置いてあるケージだった。ケージの中に、まるめて突っこんであるように見えた白い布が、むくりと起きあがる。ものすごい暑さにもかかわらず、ぶわっと鳥肌が立つ。それはあの子だった。日本児童文学者協会第20回「長編児童文学新人賞」入選作。

出版社・メーカーコメント

中学受験を控える小学6年の颯(しゅう)には、親友にも話せない秘密があった。たびたび暴力をふるう父。父親の顔色をうかがい見て見ぬふりの母。そして怒りや恐怖を栄養に体内を蝕んでいく自分自身のどす黒い感情。そんな時、颯は見てしまう。向かいのアパートの部屋。だれもいないはずの真っ暗なベランダに、じっとひざを抱えて泣いている女の子のすがたを……。第20回長編児童文学新人賞作。

著者紹介

四月猫あらし (シガツネコアラシ)  
東京都生まれ。早稲田大学第二文学部文芸専修卒。元学校図書館司書。通勤電車の中、スマートフォンで書いた本作が、日本児童文学者協会主催の第20回長編児童文学新人賞入選を果たす。現在は大学研究所にて秘書業務のかたわら、執筆活動に従事している。季節風同人。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)