• 本

日本語の類型

出版社名 三省堂
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-385-36504-6
4-385-36504-0
税込価格 5,500円
頁数・縦 671P 22cm

商品内容

要旨

日本語というのはどのようなタイプの言語なのか?アルタイ諸言語の多くを長年に亘って現地調査してきた著者が、朝鮮語や日本語を含む「アルタイ型」の言語類型に関する広汎な対照研究を行った諸論文の集大成。日本語の類型のみならず、日本語諸方言の成立過程についての試論も提示し、言語という共時的なシステム全体における連動に「類型」を見いだす画期的な論考

目次

アルタイ諸言語の分布と系統
ことばの癖いろいろ
日本語の類型について
アルタイ型言語の語順特性およびそれと内的関連性を持つ諸特徴について
日本語(話しことば)は従属部標示型の言語なのか?
アルタイ諸言語における複数形式の定性について
アルタイ諸言語の場所表現における名詞的性格について
地域的・類型論的観点からみた無生物主語について
アルタイ諸言語と朝鮮語、日本語におけるいわゆる「再帰代名詞」の対照研究
アルタイ型言語における感情述語
アルタイ型言語における命令形の反語用法・条件用法について
対照言語学的観点からみた相対テンスについて
ナーナイ語の複文について
アルタイ型言語における「補助動詞」の分布について
条件と継起の連続性について
アルタイ語型言語における準動詞と言いさしについて
アルタイ型言語における主要部内在型関係節について
コピュラ文の諸相
語順と情報構造の類型論
アルタイ語言語におけるモダリティの意味領域地図について
東北アジアの諸言語を中心とする証拠性に関する対象研究
八丈型基層言語と日本語の重層性

出版社・メーカーコメント

日本語というのはどのようなタイプの言語なのか? アルタイ諸言語の第一人者である著者が、チュルク語・モンゴル語・ツングース語のアルタイ諸言語と、及び朝鮮語、ニブフ語、日本語を合わせた「アルタイ型言語」の広汎な対照研究の集大成としての論文集。 全21章にわたり、さまざまな対象、さまざまな視点から日本語と日本語以外のアルタイ型言語の対照を試み、かつ日本語の諸方言や古文にも目配りをすることで、日本語の類型のみならず、その成立過程についての考察も含む。言語を全体が連動したひとつの共時的なシステムととらえ、その全体の連動に「類型」を見いだすべく、全体像を把握するさまざまな角度からの考察を行う。 日本人の起源を探る学術プロジェクト(通称「ヤポネシアゲノム」)言語班のメンバーでもある著者の重要な論考。

著者紹介

風間 伸次郎 (カザマ シンジロウ)  
1965年東京都生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。1992年北海道大学大学院文学修士取得。専門はアルタイ諸言語の現地調査による記述研究、言語類型論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)