ぼくを忘れないで
海外文学セレクション
出版社名 | 東京創元社 |
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出版年月 | 2019年5月 |
ISBNコード |
978-4-488-01671-5
(4-488-01671-5) |
税込価格 | 2,860円 |
頁数・縦 | 308P 20cm |
商品内容
要旨 |
ぼくには仲良しの兄・サイモンがいた。でも死んでしまった。ぼくはサイモンに会いたくてたまらない。19歳になったマシュー・ホームズは、統合失調症の治療の一環として、自分自身について書いている。大好きだった兄サイモン、ダウン症だった彼の死は、幼かったマシューの思いつきがもたらしたようなものだった。罪の意識に苛まれるマシュー。彼には「ぼくを忘れないで」というサイモンの声がいつも聞こえている。精神科病棟の看護師だった著者だからこそ書ける、病める青年の苦しみ、不安、喜び、そして家族のこと。サイモンとマシューの兄弟を、あなたは忘れることができないだろう。コスタ賞の新人賞と大賞を同時受賞した傑作小説! |
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おすすめコメント
統合失調症の青年が治療の一環として過去や現在を綴る手記の形を取った作品。子供時代に、大好きだった三つ年上のダウン症の兄サイモンが、事故で死亡。彼のせいで起きたといえる事故だったため、罪の意識から逃れられずに引きこもるうちに発病。彼にはいつも兄の声が聞こえ、兄の姿が見える。家族愛について、哀しみについて、微苦笑を誘う表現が読者の胸を打つ。コスタ賞新人賞・コスタ賞大賞受賞で話題を呼んだ、美しく感動的な傑作。