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百科全書の時空 典拠・生成・転位

出版社名 法政大学出版局
出版年月 2018年3月
ISBNコード 978-4-588-15091-3
4-588-15091-X
税込価格 7,700円
頁数・縦 371,14P 22cm

商品内容

要旨

近代思想史上の記念碑たるディドロとダランベールたちの『百科全書』は、厳しい検閲や弾圧のなかでいかにして執筆・編集・出版されたのか。先行するさまざまな辞典や著作からの借用・書き換え、翻訳や改訂を通じて各項目テクストが成立してきた詳細な内情を解明し、18世紀的な知の地図そのものを再構成する試み。日仏の啓蒙研究を代表する執筆陣による共同研究の成果!

目次

第1部 『百科全書』における“借用”の思想とその言説戦略(『百科全書』は啓蒙思想の陰謀か
借用の哲学―『百科全書』におけるスペイン史とジョクール
哲学の哲学的歴史とディドロ
“意志”論の神学・政治的布置―ディドロ執筆項目「政治的権威」におけるパウロ解釈)
第2部 テクストの分析―本文典拠とその編集史(地名学から自然地理学へ―十八世紀フランスの辞典類はどのような地理知識を伝えようとしていたか
『百科全書』の制作工程―ダランベールと引用の系譜学
アブラカダバクス―項目「アバクス」、「地球の形状」における翻訳、再構成、革新
ダランベールの項目「河川」―項目の制作工程と河川の運動への数学の応用
消費から制作へ―項目「ガーゼ」をめぐる『百科全書』と『商業総合辞典』の比較)
第3部 諸学の交叉と転位(中国伝統医学とモンペリエ生気論―モンペリエ学派による中国伝統医学の受容と生気論の確立
サン=ランベールと『百科全書』―項目「メランコリー」を中心に
物質と精神のあいだ―十八世紀化学における活力概念の両義性
自然法は拘束力をもつか―ルソー『ジュネーヴ草稿』葉紙63裏面に書かれたディドロ執筆項目「自然法」批判)
補論 『百科全書』典拠索引目録研究

著者紹介

逸見 龍生 (ヘンミ タツオ)  
新潟大学人文社会・教育科学系教授
小関 武史 (コセキ タケシ)  
一橋大学法学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)